私とあなたは別の人間だから
私とあなたは別の生き物だから
完全に理解することはできない。

あなたと考えや今の表情の理由や
言葉の真意を
知ることはできない。

でも、分かろうと思ったの
思ったのよ。

精一杯、恋したの。

ほんの少し
ほんの少しの
努力の怠りや

小さい
小さい
違いが

別れになるのね。

一体、どうすれば良かったの?

私はあなたではないから
それを一生、知ることはできない。


きっともう忘れている
私のことなんて

きっともう 遠い昔のように
忘れているに違いない


私が あの日から取り残されて
こうやって眠れない夜を
過ごしていることだって


眠りについてからも
君の影に脅かされていることさえも

君は知らずに
過ごしている


でも、その自由さに惹かれたのは確か
だから、今の君が 分かる気がする


きっと 私のことなんて忘れている
きっと 私のことなんて忘れて 笑っている

私の傷も 私の後悔も 私の想いも
私の存在さえも 全てなかったように

あの時の笑顔や
あの時の手の温もりや
あの時 二人で撮った写真や
あの時 二人でおびえたことや
あの時 二人で傷ついて 癒しあったことや
笑い合ったことや
寒い夜に温め合ったことや
慰め合ったことや
泣いたことや 謡ったことや
走ったことや 寝なかったことや


きっと忘れている
どこかに追いやっている



遠い未来に
君を忘れて 笑っている 自分を



遠い未来に
君を忘れて 誰かの側にいる 自分を

夢見て

今日も目を閉じる
今日という日をやり過ごしている





君がいなくなって
どこへ行こうとか
なにを着ようとか
今度はいつ会えるとか

君のことを考える時間が減って
自由な時間が増えたんだけど

降って湧いたこの時間を
どうしていいのか 分からない

そういえば、君のことを考える時間ばかりだった。
そういえば、君のことばかり考えていた。

今、ひとり。

いらない自由を
もてあましている。

なんだか、みんなに冷たくされているような気持ちになってさ
あの時言ったひとことが、ダメだったのかな?なんて
思ったりしてさ

妙に胸騒ぎがしたりしてさ
なんだか 嫌われたんじゃないかって 思ったりしてさ

恋だって 友情だって 勉強だって 仕事だって

何もかも うまくいかないような気がしてさ
ものすごく ひとりぼっち のような気になってさ

今までが うまくいきすぎていたのかな
今までが うまくいきすぎていたのかな

なんか うまく 笑えなくてさ
なんか うまく メールも返せなくてさ

ぜんぶぜんぶ 自分が悪いような気になってさ
ぜんぶぜんぶ 独りよがりだったような気になってさ

何もかも 裏目に出ているような気がしてさ
何もかも 自分じゃいけないような気がしてさ

そう、こんな夜
いくつになったら 味合わなくなるの?

そう、こんな夜
神様は 私に与えて 何を学ばせようとしているの?


大丈夫、大丈夫だと 誰か言って欲しい
すべて 誤解だって 誰か言って欲しい

こんなことを求めるから きっと 今まで
甘えてきていたんだろうな わたし

結局は 人が変わることを 求めているから
本当に 自分が変わってなかったんだな

そうか
そうか

これは何かのメッセージで
もう少し 自分を変えるきっかけを
与えてくれているんだな

だから、とにかく、今は
耐えます。

ゆっくりと ゆっくりと
自分と見つめ合って

そして、ゆっくりと ゆっくりと
笑えるように してみます。




この物語のエンドロールには

主役はわたし

演出はあなた

ふたりっきり






endroll
今日はどうにでもなってよし、の夜なのです。
なんだか、悪い事でもしたくなってきてしまうのです。
でも、そんな度量もなく
部屋の中をウロチョロするばかり。


もう、今日はどうでもいいのです。
もう、今日はどうでもいいのです。

がんばってたダイエットも
太ってしまってもいいと思ってしまいます。


こんな夜があっていいのです。
こんな夜があっていいのです。
こんな夜があっていいのです。


そうやって
こんな夜を受け止める
手筈を知って
大人になっていくのなら。

こんな夜さえもどうでもよくなれるのなら。

あぁ 焦ります。焦ります。
何にもない、こんな夜でさえ。

彼はやっぱり人気者。
あの人の良さに どんどんみんなが気づいていく。

私のものだったら。
私だけのものだったら。

こんな瞬間でさえ、
あの人に何か起きているかもしれない。


そうです、分かっていました。
彼は人気もの。

私だけじゃないのです。
彼を狙っているのは。

あぁ 焦ります。焦ります。
私にとっては、何にもない、こんな夜だから。


どうか
どうか

あなたにとっても何にもない夜であれ。
あなたにとっても何にもない夜であれ。


この世の中に奇跡というものが
もし本当に 存在するのなら

君が僕を好きだとか
言ってくれないだろうか

今のところ 僕は
君に見合うには
足りないところが多すぎる


今のところ 僕は
君に好きだと思ってもらえるような
能力も 外見も 知識も
持ち合わせていない


でも
つまるところ
奇跡というものが 起こって
僕でさえ 気付かないような
僕のいいところってやつを

君が見つけては くれないだろうか。

何かの拍子に僕を
見つけてはくれないだろうか

何かの拍子に僕を
好いてはくれないだろうか


今のところ 僕は
足りないことが多すぎる


君の目の中に入る手段でさえも
持ち合わせていない


この大勢の人の中で
どうやったら僕を 見つけてくれるんだろうか


つまるところ
この世の中に 奇跡というものが
存在するのなら

君と僕をつなげてもらえないだろうか


空から目薬
そんな話だけどね


僕は もう 
奇跡を信じるしか
ないんだ。








僕は君を傷つけません。
僕は君を泣かせません。
僕は君を笑わせます。

どんなに苦しんでいたって
どんなにもがいていたって

僕は君を見捨てません。
僕は君を受け止めます。


僕は君に美味しいものを食べさせます。
僕は君に色んな景色を見せます。
僕は君の心をほぐします。


僕は君の手を温めます。
僕は君の頬を温めます。
僕は君の涙をぬぐいます。


僕は君を毛布で包みます。
僕は君に降る雨を遮ります。


僕は君の髪を撫でます。
僕は君の寝顔を見つめます。


君が一人でいたい夜は
そっとそっと
離れたところにいます。


君が嫌がることはしないように心がけます。
君の笑顔が増えるように おどけてみせます。
君が足りないというのなら 僕が助けられるよう知恵をつけます。


だから
だからさ。

だから
だからさ。

どうか
僕の横に
ずっと ずっと

いてください。


いてください。


couple holding hands




夕焼け空


同じ空を眺めている。
東京の空は狭いんだね。
同じ空なのに。

同じ空を眺めている。
どうして、そっちにいけないんだろう。

キミの目に映っている空は
どんな色をしているのかい?

つながっている
つながっているはずだ。

なのに、どうして
こんなに悲しくなるんだろう。
こんなにさみしくなるんだろう。

空を眺めている。
東京の空はやたらと狭い。

窮屈そうにしているから
なんだか、涙が出たよ。

僕は 今 きみに
心底会いたい。