こんなこと考えたくなかった
この世で一番美しいもの
それは「愛」
この世で一番尊い
こんなこと考えたくなかった
この世で一番強きもの
それは「言論」
如何なる剣よりも強い
すべては妄想だった
如何なる正義も銃口の前では無力
世界はお互いに銃口を向け合っている
人間とは儚いものなんだ
如何に権力者の前で「愛」を叫ぼうとも
如何に暴君の前で叫び声を上げようとも
馬鹿どもがそれを信じていなかったら
それはまったくもって意味をなさない
世界を焼き尽くす武器は権力者に拡散し
殺戮の様相は止まるところを知らない
今日も何処かで幼い子供が泣いている
母を求め、乳をねだり…
愛を叫び合う恋人達は引き裂かれ
絶望の声を上げる
泣き叫ぶ声を聞こうとも
誰も助けることはできない
人が運命のまま生きることを余儀なくされたら
何故人間はこの世で生を受けるのでしょう？
宿命に翻弄される生き方を
何故強要されるのでしょう？
何かが狂っている
僕達は宿命の奴隷のまま生きることを望むのか？
でもそれを回避する方法は何処を探しても見つからない
この世で生を受けることはこんなにまでも残酷なことか
人間とはなんと愚かな生き物なのでしょう
人間とはあまりにも儚い
僕の絶望の涙は止まらない
人間とは一番尊いものだと教わってきたのに
すべては妄想だったんだね…
「Fragile」シリーズの四作目。いつも名作を提示していると思っています。ここでは「嘆き」を唄っています。
詩中に出てきますが「宿命」に翻弄される生き方を人間は余儀なくされるのか？はたまたそれを転換する方法が何処にあるのか？「夢」「希望」を叶えるものとはいったい何なのか？「未来」を提示するものとは？
何処に…？