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【テスラ -7】

このシェルターは、本来は地震に備えて作られたものだ。

野島崎灯台は、日本で最初の灯台群のひとつとして明治初期に

フランス人技師によって建設された。

欧米との灯台条約に沿って作られたものだ。

この灯台のおかげで千葉沖を航行する船舶は安全が確保された。



しかし、残念なことに大正12年の関東大震災で

地上6メートルのところでぽっきりと折れ、灯台上部は崩壊した。

その後、八角形の白いコンクリート造りで再建された。

そして数年前に、さらなる補強とシェルターが造られた。

もちろん補強は、ネオ関東大震災に備えてのものだった。


「おにいちゃん!このシェルターって大丈夫なの?」

「ここは、震度8にも耐える構造になっているよ。

それに津波がきても周囲に自動シールが張り巡らされるし、

心配はないよ。」

「そっかー。」

アンナは、ケイのことばにちょっと微笑んだ。


断続的な砲撃音が続いている。

ときどき「シュブ!」という音が聴こえるのは、単なる砲撃ではなく

地対地ミサイルも攻撃に参加している証拠だとケイは思った。

でも、直径100メートルのクラゲとはいったいなんだろうか。


そのとき、ディスプレィの表示が動いた。

「第一包囲網、突破さる!上陸に備えよ!!!」

なんてことだ。

沖合5キロメートルの第一包囲網がだめか。

相手は、どうやって砲撃を掻い潜っているのか。


ディスプレィ上に映像が映った。

少し離れたところからドローン(無人偵察ヘリコプター)が

中継してるようだ。

戦車群とクラゲが対峙している様子がみえる。

両者の距離は、2キロぐらいだろうか。

その奥に、かすかにみえるのがこの野島崎灯台だ。

ということは、ここから1キロメートルぐらい南下したところが

実際の戦闘域なんだ。



戦車から放たれた砲撃は、曳光を伴ってクラゲたちに落ちていく。

えーっ!これは!

砲撃は、途中で消えてしまう。

まったくクラゲに当っていない。

バリアというよりまるで違う空間に吸い込まれているようだ。

これじゃあ話にならない。

クラゲたちが進んでいる様子がよくわかる。

もうすぐ上陸するだろう。


いったいどうすればいいんだろう。

ケイは、あることを思いついた。

(続く)

【2015年2月記】





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