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【テスラ -12】

ケイは、コックピットのPCにむけてある指示をだした。

「えーっと、ミオに指令。空中モードから水上モードに変身して!」

ミオというのは、もちろん偵察用のクワッドコプターだ。

「それから、通信用のファイバープローブを下げてね。

こっちもそれにドッキングするから。」

ミオは、ちょうどケイたちの上空でホバリングしていた。

すぐにミオは、海上に着水した。

4つのプロペラの周囲にフロートを出して、沈まないように変身した。

四角いボートのようなものだ。

そしてセンターにあるヘッドから細いファイバープローブを海中に繰り出した。

先端には、小さなウェイト(錘)が付いている。


「いいよ!こっちからも見えた。」

ケイは、コントロールパネルのオブジェクトスナップというスイッチを押して、

ミオのウェイトを受け取りに行った。


潜水艇からは、ちょうど空中給油をするようなスタイルでプローブを捕まえた。

方式は、プローブアンドドローグ式だ。


潜水艇の弱点は、空中の電波を拾えないというところにある。

水中では電波が伝搬しないからだ。

こういうときは、水上に探査機をあげてその情報を収集する。

ミオがまさしくその探査機となっている。


水中では音波が使えるけど、音波通信をすると

送信者と受信者の位置が特定されるから、極力使いたくはない。

そのためにファイバーで接続したのだった。

ミオが傍受している電波は、すべて潜水艇がわの正方形型ディスプレイに

現れている。

意味のあるコトバだと自動で復号してくれる。

つまり暗号を解読してくれるわけだ。


「ひとつ心配があるんだ。」

「なーに?」

「あのクラゲの化け物がもしIPv6を解読していたら大変なことだ。」

「IPv6って、通信用のきまりだっけ?」

「そう、IPv6は世界中で使われているけど、

このプロトコール(通信手順・暗号方式)がばれてたら

テスラ側はひとたまりもないね。」

「ふ~ん。そうなんだ。」

「だって、こっちの手の内が全部読めちゃうんだから。」

「それって、お兄ちゃんのアタマの中がすべてわかるってこと?

覗いてみたいわ。」

「ちがう、ちがう。あくまでもテスラの考え方だよ。」

「なんだ、つまらない。わたしお兄ちゃんのアタマ覗きたい。」

「それは、個人情報だからだーめ!」

「えーっ!意地悪だぁ。」

「そんなこと言わないの。だって、エイリアン相手の闘いなんだからね。」


とそのときだった。スクリーンにある信号が現れた。

(続く)

【2015年3月記】





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