設計するというのは、
ただ間取りをはめて行くというものではなくて、
どのように空間がつながっていくかが大事であると思っています。
(パズルと言う人がいるので違うということを書いておきました。)
それと同時にこんなことをしてみてはと新たな試みを落とし込んで、
そこにしかないものを提案することが醍醐味であると思っています。
この2つのことは同時に思い浮かぶことが多いです。
試みは計画の中で終わることも多いのですが、
採用されても真似されたくないと思ってしまうところがあって、
自分の中でオリジナルにしてしまい、
そうなると携わった方や見てもらった方にしか気づかれずにいました。
前置きがだいぶ長くなりましたが、、、
そこで最近ふとそんなに知られてないだろうし、
真似されてもいいじゃないかと思うようになり、
設計の仕掛けとして何かしら発想のヒントになりそうなものを紹介できたらと思います。
そこで第一弾はT邸で採用された「明かり窓」を紹介したいと思います。
そもそも「明かり窓って何?」と言う方もお見えだと思います。
写真のようなものがトイレとか洗面脱衣室などのドアについていませんか?
明かり窓とはトイレや洗面所など籠ってしまう部屋が使用中かわかるように、
外に明かりを通すように付いているもののことをいいます。
既製品の建具とか当たり前のように扉に付いてくるのですが、
扉はシンプルに見せたいこともあり何か方法は無いか考えていました。
そこで扉に付ける必要がどこにあると思い壁に付けることを提案しました。
それでも何か窓のようなものを付けると逆に目立ってしまう、
欄間のようなものを付けてもそこまでのものは必要ない。
そこで思い浮かんだのが一枚目の写真のものです。
仕掛けと言ってもすごくシンプル。
ただアクリル棒を壁に貫通させただけです。
「誰でも思いつくわ」と思われるかもしれませんが、
これが本当に光るかどうかという根拠があるわけでもなく、
経験上光ファイバーのように光が筒の中を反射して進み、
棒の正面が光る絵をイメージしていただけでした。
こういったものをイメージできるかが重要なことかと思います。
そしてその光がわかると面白いなと思い壁から大きく突き出させました。
これもただ頭の中のイメージです。
実際にどうなったかと言うと・・・(一枚目の写真は見なかったことにして・・・)
イメージ通りです!(笑)
また、想定していなかった面白い現象も起きました。
階段の下にあるトイレの天井が低くなり、
明かり窓を付ける為に一部の天井を上げなければなりませんでした。
普通に上げても面白くないので、
目立たないように折り紙のように三角形を作って上げました。
ここに明かり窓から光が漏れると、、、
折り紙のように上げた天井に陰影ができ、
そこに明かり窓から光が当たって良い雰囲気を作っていました。
アクリル棒の大きさやいくつ壁から出ているかは設計する上での判断になります。
これはこれからのJu Designのスタンダードにする可能性が高いと思っています。
またこれから参考になるものを上げられたらと思いますので、
チェックしてみてください。