第7師団装備品紹介 | 戦車兵のブログ

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第七機甲師団の主要装備品の紹介動画。

 

第七師団は日本唯一の機甲師団。

 

戦車3個連隊が主力で、戦車が主役の師団である。

 

戦闘団も戦車連隊を基幹として編成される。

 

機甲科部隊だけでなくなので他職種の普通科も特科も高射特科、通信、施設科も機械化されている。

 

なので他の方面隊や師団には装備されていない、機甲師団だけにある装備が多いのが特徴だ。

 

 

 

第七師団の機甲科部隊は71戦車連隊、72戦車連隊、73戦車連隊、第7偵察隊がある。

 

通常の偵察隊には戦車はないが、第七偵察隊は90式戦車を装備している。

 

動画に出て来る90式戦車は偵察隊の戦車だ。

 

威力偵察に使うのだが・・・・。

 

90式戦車は第七師団隷下の戦車連隊の主力戦車である。

 

 

 

10式戦車は71戦車連隊にしか未だ配備されていない。

 

なかなか10式戦車への装備変換は進まない。

 

各連隊に配備される頃には・・・・・。

 

戦車不要論でそのまま消えてしまうのかも・・・・・。

 

 

第七師団唯一の普通科連隊である第11普通科連隊。

 

第七師団の戦車に随伴する「歩兵」である普通科隊員は「戦車を守る」ため戦車の戦闘団へ配属される。

 

戦車が停止したら「普通科前へ」でAPCなりFVなりから下車して前へ出る。

 

戦車は図体がでかいから目立つ、敵は戦車に火力を集中させるから戦車を待ち伏せしそうな怪しい場所には普通科を出させる。

 

 

89式装甲戦闘車は、いわゆる歩兵戦闘車(IFV)である。

 

防衛省は略称を89FV(Fighting Vehicle)、広報向け愛称をライトタイガーとしているが、部隊内ではFVとも呼ばれる。

 

陸上自衛隊が運用し、戦車に随伴する装甲兵員輸送車に武装と装甲を施した車両として開発された、日本初の歩兵戦闘車である。

 

 

陸上自衛隊では歩兵のことを普通科と呼ぶため、「装甲戦闘車」という名称となり、初期の略称「IFV」から歩兵の意味を持つ"I"(infantry)を取り、現在の「FV」となった。

 

武装は90口径35mm機関砲KDE、79式対舟艇対戦車誘導弾、74式車載7.62mm車載機関銃を搭載する。

 

 

全部隊が73式装甲車で装甲化されていた第11普通科連隊に集中的に配備が進められていたが、年間調達数が1-2輌故に1両6億円以上という価格であったため、第11普通科連隊の全ての73式装甲車の更新には至らなかった。

 

第11普通科連隊以外の北海道の普通科連隊が装備している73式装甲車については96式装輪装甲車で更新しつつある。

 

第11普通科連隊所属車両の砲塔前部には各中隊のマークがついている。

 

第1中隊:オジロワシの頭部の後ろに数字の「1」

 

第3中隊:向かって左に三頭犬のケルベロスが描かれ、右に第二次世界大戦中の日本軍の航空機の名称から採った「零」、「雷電」、「疾風」などの文字が書かれる

 

第5中隊:スズメバチの後ろに数字の「5」

 

 

第七特科連隊は、砲兵部隊である。

 

7特に配備されているのは、99式自走155mm榴弾砲で、陸上自衛隊が75式自走155mm榴弾砲の後継として開発した自走榴弾砲である。

 

防衛省は広報向け愛称をロングノーズ、略称を99HSPとしており、配備部隊内では99式15榴SPとも通称される。

 

口径は、75式自走155mm榴弾砲と同じ155mmで、砲身長は30口径から52口径に延長されている。

 

戦車と異なり砲身にスタビライザー等はなく、当然移動間の射撃は不可能であるため、砲身は停車して射撃する時以外はトラベリングクランプにより固定されている。

 

最大射程は約30kmと75式の1.5倍以上に延びている。

 

 

榴弾砲は間接照準射撃(目視できない敵に対する射撃)のために作られた砲であり、自衛目的などで行われる直接照準射撃(敵を目視して行う射撃)を除いては基本的に単体で照準を行うことが出来ない。

 

敵および弾着の確認を行う射弾観測部隊と、射撃に使用する方位角や射角を計算する射撃指揮所 (FDC)、そして、それらの部隊と射撃部隊を繋ぐ通信システムが射撃において必要となる。

 

一輌あたりの調達価格が9億6,000万円と高額なため、年間の調達数は数両に留まっている。

 

調達した車両のうち2両が2001年(平成13年)に発生した貨物船の沈没事故で海没している。

 

現在第7師団の第7特科連隊に配備が進められており、第2師団の第2特科連隊第1、第2大隊など、北海道の特科部隊に配備され続けると予測されている。

 

なお、平成25年度をもって北海道内での換装を終了し、全ての師団等特科部隊は99式を装備運用している。

 

ただし、「平成23年度以降に係る防衛計画の大綱について」(22大綱)において火砲の定数が400門に削減され、「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱について」(25大綱)では、300門に削減されたため、全ての75式を更新するほどの生産は行われない模様である。

 

87AWと呼ばれる87式自走高射機関砲は第七師団と第二師団の高射特科部隊にしか配備されていない自走高射機関砲だ。

 

ジェット機とかアパッチのような攻撃機を撃ち落とせるのか?と高射の隊員に聴いたら即答で「無理」と言われた。

 

清々しいほどの即答であった・・・・。

 

近距離に迫る対戦車ヘリとかならなんとかなりそうだが・・・遠距離から攻撃するとか高速で攻撃するとかだと無理らしい・・・。

 

でも戦車を空からの脅威に対して守ってくれるのだから・・・。

 

 

87式自走高射機関砲は、陸上自衛隊が装備する自走式対空砲である。

 

防衛省では略称を「87AW」、広報向け愛称を「スカイシューター」としているが、非公式の愛称では「ガンタンク」とも呼ばれる。

 

35mm機関砲の命中率は優れているものの、射程は戦闘ヘリコプターや航空機に搭載されるミサイルや誘導爆弾より短いため、アウトレンジ戦法により破壊される可能性が大きく、現代の戦場では実用性が低いとも指摘されている。

 

対策として特性の異なる地対空ミサイル(SAM)と相互に補い合うこと(ガン・ミサイルコンプレックス)や、背の高い草地などに潜み待ち伏せすることで防空能力を発揮する装備品と位置づけられている。

 

射撃管制装置や各種レーダーも搭載した高性能な自走高射砲だが、15億円超という高額な調達費から年に数両しか導入ができず(平成6年調達数2両、平成16年調達数1両)、2002年度契約で調達を終了、計52両で生産を終了した。

 

教育部隊以外の配備先は、第7師団の第7高射特科連隊及び第2師団の第2高射特科大隊第3中隊のみの少数に留まっている。

 

 

第七師団には全国的に観ても珍しい装備が数多くある。

 

コロナ禍で第七師団が駐屯している東千歳駐屯地の開庁記念日も行われていないが、もし再開されたら是非東千歳駐屯地祭へ行って観て欲しい。

 

旧日本海軍千歳航空隊の第二滑走路跡での観閲行進や模擬戦は圧巻だし、今回紹介した装備だけでなくいろんな装備を見ることが出来る。

 

戦車試乗だってあるからね。