カプリコン・1(1977/米英合作)
監督:ピーター・ハイアムズ 出演:エリオット・グールド、ジェームズ・ブローリン、サム・ウォーターストン、O・J・シンプソン、ハル・ホルブルック、ブレンダ・バッカロ、カレン・ブラック 音楽:ジェリー・ゴールドスミス 人類初の有人火星宇宙船・カプリコン1が打ち上げられることになった。 しかし打ち上げ直前、突然三人の宇宙飛行士(ブローリン、ウォーターストン、シンプソン)は宇宙船から降ろされ、今回の計画の責任者ケロウェイ(ホルブルック)から宇宙船にトラブルが発生したことを告げられる。 本来なら計画を中止するところだが、今後の宇宙計画の是非を問われる大事な計画のため今更中止出来ないということで、表向きは宇宙に行ったということにして、地球のスタジオでニセの火星探査を撮影することになる・・・。 70年代のニオイがプンプンのパンフです。 77年公開の正月映画です。 私の記憶では、当時私の住んでいた街では、ロードショー公開なのに「オルカ」と同時上映という、非常に豪華な二本立てで公開されていたと思います。 予想通り、かなり面白い映画でした。 一応SF映画だと思って観ていたのですが、SFの要素のほかに、アクションやサスペンスの要素もてんこ盛りで、一時(いっとき)も飽きることはありませんでした。 政治的な謀略に翻弄されるサム・ウォーターストン、ジェームズ・ブローリン、そしてO・J・シンプソンの三人の宇宙飛行士。三人の宇宙飛行士は、ハル・ホルブルック演じるNASAの責任者から、信じられないような計画を聞かされる。事件の謎を解いていく主役のエリオット・グールドと、今回はゲスト的な出演のカレン・ブラック。このカレンさん、なぜか70年代の映画界ではモテモテでした。その他にも、70年代を代表する名優たちがいっぱいご出演です。当時の私には年齢不詳の謎の女性だったブレンダ・バッカロ。「エアポート77/バミューダからの脱出」ではジャック・レモンの恋人でした。<コジャック>テリー・サバラスもご出演。ラスト近くにチョイと出るゲストスター扱いですが、いい味出してました。懐かしのテレビ版<チャーリーズ・エンジェル>のボスレー役のデビッド・ドイルもゲストスターとして、チョコッと顔を出しておられます。特に私は当時、宇宙とかNASAとか月着陸のアポロ計画とかに非常に強い興味を持っていた時期でしたので、個人的にはこの映画のストーリーはタイムリーでした。 映画の前半で展開される、ウソの火星探査の撮影風景が非常にリアルで、もしもアポロ計画もこういう感じで撮影されたウソだったなら?なんてことも考えながら、ワクワクさせられました。 余談ながら、今でもアポロ計画はNASAによるでっち上げだったという説が根強く残っていますが。 地球のスタジオで撮影される火星探査。これが全世界に中継されるのです。 映画は冒頭からラストまで、あまり余計な伏線も無く、非常にテンポ良くストーリーが進んでいきます。 アクション映画の王道を行くような展開です。 なぜNASAは火星への飛行を中止出来ないのか? なぜ宇宙飛行士が生きていては都合が悪いのか? なぜNASAによるでっちあげが、エリオット・グールド演じる新聞記者の知るところとなったのか? そういったひとつひとつのシチュエーションの展開は、特別目新しいものではないのですが、むしろそういった誰でも思いつきそうな判りやすい展開を、ハリウッドが真面目に映画化しているというところが、素直に面白いと思えた点ではないでしょうか。 それと、適度にちりばめられたアクションシーンの迫力がスゴかったのです。 それぞれのシーンはそんなに長くはないのですが、当時はそれでも充分楽しめました。 暴走するクルマの正面からのローアングルのみで構成されるカーアクションシーン。クライマックスの複葉機VSヘリコプターのファイトシーン。複葉機の羽根の上には、本当に人が乗っています。特に、囚われていた三人の宇宙飛行士が、敵のアジトからジェット機で逃げ出すシーンは圧倒的な迫力で、手に汗握る名シーンでした。 私の一番のお気に入りシーンです。テレビの<正月映画全部見せます!>で何度となく放送されていたシーンですが、それでも映画館の大画面で観ると迫力が全然違いました。「フレンチコネクション」風のカーアクションと、「007は二度死ぬ」風のスカイアクションの両方が楽しめるSF映画って、そうないですよね (例えが古いですが・・・)。