格闘ゲームは以前からあった。だがそれは、あくまでも「アクションゲーム」というジャンルの一つに過ぎなかった。出来るアクションも少なく、移動、ジャンプ、パンチ、キックくらいだ。だから少し乱暴かもしれないが、「スーパーマリオブラザーズ」や「星のカービィ」と同じ系統のゲームと思われていた。
そんな中、ちょっと異彩を放っていた格闘ゲームがあった。「ストリートファイター」だ。基本的なアクションの他に、コマンド入力による「必殺技」が存在していた。ボタンにも強弱があり、なんと、叩く強さで変わるというものだった。そんなゲーム性から、一部では話題になったかもしれないが、大ヒットとまではならなかった。
それから時間は経過し1991年。あのゲームが帰ってきた。その名も「ストリートファイターⅡ(ストⅡ)」。ストリートファイターの続編だ。本当に基本的なところは踏襲しているものの、大幅に洗練されていた。ボタンの強弱は独立させる事で簡単に出せるようになった。レバーによるコマンドも、格段に入力しやすくなっていた。だが、ボタンをわけた事で「6個」という前代未聞の数になってしまった。
選択出来るキャラクターも8名おり、それぞれに必殺技を持っている事から、コマンドも各々覚える必要があった。しかし、その難しさも当時のゲーマーには受け入れられた。難しいからこそ挑戦し甲斐がある、という感覚だったのではないだろうか。キャラクターも非常に魅力的で、それまでゲームをしなかった人々も惹きつけた。そのキャラクター見たさにゲームを始めた人もいたのではないだろうか。
そんなストⅡ人気を横で見ながら、実は最初のうちはプレイしなかった。それまで人気のあった昔ながらのアクションゲームやシューティングゲームを遊んでいた。しかし、さすがに周りがストⅡ一色になってきたので無視する事も出来ず、プレイを始めた。
いろいろなキャラクターを試してみて、どうもタメ技(コントロールレバーをある一方向に入れっぱなしにする)が苦手だったので、純粋にコマンド入力だけで必殺技が出せる主人公(リュウ)を選択した。それでも連続技やキャンセル技(ある条件が揃うと、本来なら出来ない連続技になる)は出せるようにならず、今でもそれは変わっていない。
ストⅡはとても人気があったので多くのゲーム機に移植されたが、今回は「PSP」版をプレイしてみようと思う。
ゲームを起動し、早速設定を変える。難易度を一番易しい「1」にする。制限時間も無制限に出来るが、逆に時間切れで救われる事もあるので、そのままにした。これで準備は整った。
さすがに一番易しい難易度にすると、さくさく進む。最初から登場している8名はストレートで勝ち進んだ。その後、「四天王」と呼ばれるボスキャラとの4連戦になるのだが、2人目でストレート負けをしてしまった。動きはわかっているのだが、操作がついていかない。思った通りに必殺技が出せず、ガードも間に合わない。歳のせいもあるのだろうが、明らかにウデが落ちている。
だが、当時遊んだ記憶が蘇ってきた。コマンド入力に明け暮れたあの日。すでに20年以上経過しているが、あの時の事は今では忘れていない。

