何でいまさらFT-655?? | 闇から舞い降りた無線通信士の日記

闇から舞い降りた無線通信士の日記

自然や趣味に関したネタを書いてみようと思っています。無線関係・クロダイ釣り・オオクワガタ(休止中)・里山散策・・・など。30年以上誰にも教えていないネタなども気が向けば書いてみます。

アマチュア無線の28MHzも今秋のコンディションも終盤に差し掛かってきているように感じます。

 

無線機のネタなんですが、FT-655という24/28/50MHzの初級者向けの無線機が以前販売されていたのですが、最近UKの知人達から日本のFT-655の中古が安く手に入らないか問い合わせが来るようになった。

FACEBOOKに無線をしている時の画像をアップした時に写りこんでいるのを見て、8mバンド用に探しているとの事。

 

コレが今私が使っているFT-655 50W ACタイプ。

メーカー販売終了間際に安かったので、いつ壊れても良いように3台の新品未使用の後期型にアメリカのFox TangoオリジナルのCWフィルター250HzやFTS-8を組み込んだ新品未使用を3台ストックしていたのですが、2台はアメリカの知人に安く譲ってスペアとして別に1台だけ残してあります。クロムメッキカバーに交換していますが処分する時は純正の黒のカバーに戻して海外で処分します。暫くは使いますが・・・(^^)

『UKにFT-650あるべ?』と思うのですが、当時あまり人気が無く数が多く出回らなかった(北米と同じ)のと、ディスプレイカラーがホワイトブルー?ブルーホワイトと言うのか解りませんが日本国内仕様のFT-655が欲しいらしい。(日本の人でアンバーカラー輸出仕様のFT-650を欲しがる人がいるのと同じか?)

 

当時日本ではメーカーに対してのご機嫌とりなのか?日本人特有のゴマスリなのか?スペック以上に過剰に良い評価レポートや、マニアの人達が感度が良い・中を開けずに簡単にゼネカバ送信に出来るアングラな所がウケたのか?解りませんが日本国内だけでは売れたようです。(中の基板に送受信範囲の設定変更ポイントがあり私のFT-655はゼネカバ送信改造を受け付けないように設定しています。当時のヤエスは不法CB向けに販売したかったと下心丸見えだったのが私は嫌いでした。(笑)) 

 

良い部分はいろいろ見たり聞いたりした事が多いと思いますので、私的に悪い部分・良くないと思う部分だけを本音で書いてみると

 

選択度が良くない・ノイズレベルが異様に高い・サイドのカブリをモロに拾う・無意味にSメーターが過剰に振れ過ぎ・ノイズ増幅の無意味なRF AMP・耐久性の無いBPF・保守&維持管理の悪さ・RF GAINが無い・スイッチングAC電源に余裕が無い・モノバンドフルサイズの9エレや8エレモノバンドCQ等の高ゲインのアンテナを繋ぐとオバケが所々に出てくる(27/28MHzの場合)・・・等々他にもいろいろありますが、DX向けの無線機では無く簡単操作の手軽に使える初級者向けの無線機というのがよく解りますし、当時のQST誌に掲載されたレポートは当たっていると思いました。なので27MHzで海外DXをしている人達には見向きもされない駄作として認識されたモデルです。(海外の仲間内での話です)

 

ですが手軽でその場しのぎでそこそこそれなりに使えるので私は好きな無線機です。(^^)

 

 

UKの連中が最近FT-655・FT-650を探している理由はコレです。

 

8Meter Band

 

アイルランドでは8mバンドにQRVしている人達がいるようですが、今後需要があるならUK仕様の無線機は対応してくるはずなので、ちょっと待てば良いのにと思います。

27.5~35MHzに中国の漁業無線 FM 480波がありますが、真夏のスポラディックEで日本でも超強力に聞こえますし、ソレに近い特性なのか?と思えます。

イタリアの43MHz CBーと言っても業務的な無線になっていますが今はデジタル・データ通信に変わっているようですが、私は受信出来た事が無いので28/29MHzのように簡単に海外とQSO出来るバンドでは無いとも思えます。50MHzと比較すると可能性は高いとは思えますが。

 

以前アメリカやカナダの連中にも教えたのですが、日本のオークションやフリマで中古を買うのは大きなリスクをともなうと思いますし、100W・120W・150Wと自慢気に出品してある物をネットで拝見した事がありますが、FT-655を100W~それ以上で使うのは無理があります。BPFの焼損・周辺パーツ・基板が焼損してしまいますし、AC電源(フタバ製スイッチング)も負荷が掛かりすぎ不具合が発生する確率が高い。ところが電源が入らなくなっても暫く放置しておくと電源が入るようになる物も多く、隠して出品&処分した方も多いと思います(笑)

メーカー・機種は書きませんが同時期に発売された物にも設計ミスと思われるスイッチング電源が組み込まれたモデルがあります。

 

海外ではFT-650は100W機として発売されていましたが、100W出すと壊れると認識されていたので新品でも100Wキッチリ出る物は無かったと思いますし、信頼出来る所で解析したり測定データを見てもメーカースペック上は100Wですが、実測値で3rd-IMDの所に80W PEPと明記されているのは手直しせずに正しく嘘偽り無く公表してあるからです。

 

 

 

FT-655のファイナルだけは余裕があるので100W++まで出ますが、BPF等ローコストな物が使われていて設計もしっかりしてあるとは言えませんので焼損したり基板まで焼けてしまうリスクがあります。当時国内の友人や知り合いにも90W以上は出すなと口酸っぱく教えても100W以上に上げて得意になっていると思いきや忘れた頃に壊したりメーカー修理不可能にした人が少なくありません。もちろん無線機屋で焼損・修理不可の物なんか高額で下取りなんかしませんし、ヤフオクやフリマサイトでごまかして出品して処分した人達が少なくないはずです。(笑)

 

なので海外の連中にFT-655の中古をヤフオクやフリマサイトで探すのはやめた方がいいと言い続けています。それと今の私には50Wのまま改造せずに使われたと思える程度の良い655を手に入れるルートはありません。

 

FT-655を中古で買う場合は良く調べて考えて深追いせずに買う事をおすすめします。

焼損の痕跡があったり修理跡を見て後悔しないようにしましょう。(^^)