走れメロス! | はるパパの【テトラの陰からこんにちは!】

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釣りに関するお話がほとんどです。

初心者に毛が生えた程度なんで、見当違いの発言をするかもしれません。

ご勘弁を…。

渡船がトンッと防波堤に着き、ヨイショとクーラー、ロッドを抱えて飛び降りる。

「こんにちは!お隣宜しいですか?」と元気に挨拶するが………誰もいない………今日は貸し切り、独りぼっち!


火曜日に釣りに行けたらなと思っていた。

月曜日、仕事で酷いトラブル発生。明日の早上がりはとても無理、即ち釣行も断念……と思っていた。

火曜当日、トラブルがさらに酷くなり、最早手に負える状況では無く昼で撤収、状況が、流れが、ターンが変わった……。

予報を見ると18:00が南風7m、21:00には3m、半夜で行って何時頃風が弱まってくるのか……?

17:00便に飛び乗り、人っ子独りいないソロモンに降り立つ。

風は予報通りの強風、右前方から。先週程の爆風では無いものの、ジグヘッド単体は厳しい感じ。

それでも勝負さ!

釣りに勝ち負けはあるのか?海に向かって穏やかな心持ちで竿を出せれば満足か?否、否、たとえ独りぼっちで鰺が相手でも、勝負に拘りたい、男の子だから!

然らば今日の勝負、己の勝ちは何処に?

………25up三匹。

何故三匹か?それは自分の分、嫁の分、娘っ子の分、即ち家族の分。斉藤和義も「男の価値は家族で決まる」と歌っている。


冗談はさておき、ジグヘッド単体はちょっと難しい状況だったので、「おゆまる君」8gからスタート。

今日は潮の流れはそれほどで無く、リグがボトムに着いている感覚はしっかりとある。

早々に掛かったのは


カサゴタン。

ボトムで来た!と思ったら


メバルタン。

鰺は回って来ないけど、先週よりだいぶ魚っ気があるようだ。

しかし!鰺は釣れない。

丁寧にボトムを探るものの、メバリング及びガシラングしか成立しない。

風も一向に弱まってこない中、「おゆまる君」から海猿キャロへ、キャロとフックの間に水中ウキを装着、2g単体、いや1.8gまで落としてミニチク波動、イヤイヤやっぱり「おゆまる君」か………。

堤防着から二時間、空回りする情熱でやってみたが遂に集中力の糸が切れた。

東京湾のド真ん中、独りぼっちで棒っ切れ振り回し、いったい自分は何をしているんだろう?アジングなんて麻薬に嵌まるなんて、ロクなもんじゃない。家で大人しく家族団欒していればいいものを……。

誰もいない堤防でゴロッと横になり、そのまま暫く眠ってしまった。





ハッとして目が覚めると、いつの間にか風がかなり弱まってきている。時計を見ると20:00ちょっと過ぎ。

足下に溜まっていたゴミが遥か沖の方に流されている、流れも変わったようだ。

諦めるな!自分を、そして東京湾を信じろ!

単体1.4gへ。風が弱まったおかげで、ボトムを感じる事が出来る。

20:10、再びカサゴタンが掛かる。違う、これじゃ無い!20:30の迎えまで残り時間僅か………。

思い切って単体1.2gまで下げ、「リグよ落ちてくれ!」と神に祈る。

20:20、やっぱり今週も駄目か……と煙草に火を点ける。

20:25、咥え煙草ながら、丁寧にボトムを探り、探り、探り………根掛かりするか?と思う位手前まで来た時、「カサッ」というような微妙なアタリ……すかさずあわせると、







 



丸まると太った24cm。



群れが遂にやってきた!と思い直ぐにキャストした途端、「ギュン!」という引きが……………、


フッコサイズのシーバスが喰ってきた!

オートリリース出来ず、仕方無くラインを持って抜き揚げると、プツリとブレイク。

後ろを振り返ると、渡船のライトが………今日はここまで(T^T)

最後にもう一度海を見ると、メータークラスのシーバスが悠々と泳いでいた。

風も弱まったし、スズキが入ってきているって事はベイトが寄ったのか?

半夜で上がらず通せばもっと釣れたかも?と後ろ髪を引かれながら渡船に乗り込む。ただし、魂はソロモンに置いたまま。

己で設定した勝負には負けた………。最後の最期、シンデレラなら24時の鐘が鳴る直前に一匹釣れたのが、せめてもの救いか……。



さて、無断釣行につき、嫁に怒られに帰宅しようじゃないか………。