本当にあった怖い話…その2。 | はるパパの【テトラの陰からこんにちは!】

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釣りに関するお話がほとんどです。

初心者に毛が生えた程度なんで、見当違いの発言をするかもしれません。

ご勘弁を…。

今日、お話しする出来事は、前回釣行の最終日に起こった、にわかには信じられないような事件です。

読まれる方によっては今後の釣行に差し支えるかもしれないので、心臓の弱い方はここでお止め下さい。

二泊三日でキャンプ~単独釣行二晩をやってさらに最終日、義弟がどうしても鰺を釣りたいと言い出した。とは言っても夕食後にはもう東京に戻るし、昼の2時頃だったのでちょっと厳しいよと告げたが、ダメもとでという事で千倉から近いW港に嫁を誘って三人で出かけた。

自分はアジング、嫁と義弟は餌釣り。港内の堤防で始めたが、こんな真っ昼間、いかに大きな港とはいえやはり鰺はいない。これは夕マヅメまでは厳しいかな、と思い自分は1人離れテトラに乗った。

すると、ちょうど漁師さんがさし網?を仕掛けに出航するところで、かなりの数の船が港から出てきた。

W港のさし網って、それはもう凄いんです。いったん沖に全ての船が大集合し、恐らくそこで場所の割り振りや確認が行われるらしく、号令とともに一同散会して一斉に網を仕掛け始める。

その規模、手際の良さ、ちょっと感動します。

とはいえ、こんなに大規模にさし網が入るとは思って無かったので、これをかいくぐって鰺が果たして入ってくるのかな?と考えてしまった。

だが逆に考えると、こんなに大規模に漁をするって事は、それだけ魚影が濃いってこと!? と期待もしてしまう。

W港は嫁の実家からほど近く、ここで釣果があがればちょっと時間が空いた時にも近場で手軽にアジングを楽しめるのでは?と思って何度かチャレンジしてはいるのだが、残念ながら今のところ鰺は釣れず…。

当日は風がそこそこあったものの、うねりは殆ど無かったのでテトラも先端に近いいい場所に陣取った。嫁と義弟も堤防を諦め、近くのテトラに乗った。嫁が良型のベラを連発、「うん、ボトムはとれてるね。」と励ましてやる。

漁師さん達の船が去り、辺りが夕マヅメの雰囲気を帯びてくる。地元民とおぼしきカゴ師が近くで投げ始める…。

そろそろ地合いか?

と思った刹那、グイッと竿が持ってかれる。嫁の「ベーラ、ベーラ!」という掛け声のとおり、上がってきたのは青い磯ベラ。

気を取り直してすぐにキャスト、するといつものアタリ、いつもの手応え。またもや嫁の「ベーラ!」という掛け声に対し、「あーじ!あーじ!」と応戦するが、上がってくるまでもなくこれは鰺だと分かっていた。まずまずの良型、ここでも鰺は釣れるんだ、と嬉しくて魚をぶら下げて眺めていると、うっかりポチャンと落っことしてしまった。

いかんいかん、ちゃんと取り込まなきゃ、と再びキャスト。あたるんだが、なかなか乗らない、かかっても直ぐバレてしまう。うーんちょっといつもと感じが違うなぁ、集中しなきゃ。

なんとか3匹釣ったところで、不意に気がついた。

なんか左足が重い。違和感あり。

なんだろう?軽く引っ張られるような感じ?

しかしこっちは鰺のアタリに集中しているので、あまり気にせず続行。

しかしどんどん左足が重苦しくなってくる。なんだか嫌な感じがする。嫁と義弟を見るが、2人は特になんとも無いようだ。

そのうち半端なく左足が重くなったので、中断して足元を見ると…、








蟹がぁ~!!



蟹が、いち、にぃ、さん、…八匹!?


蟹の一個小隊が俺の左足を登ってくる!!


何故だ?

答えは直ぐ解った。俺の左の腰元には、鰺エキスがタップリと染み込んだ、ネットが掛かっている。

その匂いに釣られて?なのか?左足を伝って…八匹!!

…正直蟹が登ってきた事より、そこまで気がつかなかった自分に引いた…。先頭のヤツは膝小僧越えて大腿部、もう少しで腰からぶらさげたネットに手が、いや、ハサミが届きそうなところまで来ていた。

自分はテトラでの釣りが多いので、少し厚めの生地のカーゴパンツを履いている。とはいえ…気づかないものか?…集中し過ぎだろ…危ないぞこりゃ…。

皆さんもテトラでの蟹には、お気をつけて。パチンとやられてからでは後の祭りですよ。


それはさて置き、ここ何回か義弟、そして嫁という同行者ありでの釣りを楽しんだ。

自分はいつも独りきりでの釣行が多いんで、こうやって仲間がいる釣りも楽しいもんだな、としみじみ思った。嫁さんに、もうちょっとこうやってみたらとかアドバイスしてみたり、こりゃダメだとおもって昼寝してる間に嫁爆釣だっり、そういうのは楽しい。


しかし、しーかし、しかしながら、独りで釣りをしている時の緊張感っていうか、ヒリヒリした感じ?その充実感には遠く及ばない。

なんかこう、海に、波に、風に、大自然に、ひとり挑戦しているうちに同化していく感覚っていうか、自然が本気だしたら俺独りなんて紙屑同然じゃんってのも分かってるんだけど、確かに1対1だと思える瞬間がある。

仲間がいる釣りもそれはそれで楽しいけどね…そろそろ娘っ子にも本気で竿を握らせなきゃ、と思っているし。

それでも、朝方まだ真っ暗な時間に、誰もいないテトラ上で、身体はって場所取りしつつ、仕掛け作ったり、恐らく30分後には始まる鰺との激闘に思いを馳せワクワクしてる、あの時間は…あの独りの時間は…何にも代え難いです。

あー釣りに行きたい。