去年の事だが、嫁のご両親が隠居され、都内から南房某所に移住された。
グレ釣りで通っていた辺りにも近い場所だったので、いいね~自分も将来はそんな生活してみたいなぁぐらいに思ったが、その時は釣り熱は平熱以下に下がりきっていた時期なので、相変わらず都内湾奥でたまにシーバスをやるくらいでした。
しかしそれと前後して、人生初めてマイカーを購入、娘が産まれて間も無かったので、ファミリーで出掛ける際には足が必要って事だったのさ。
車があると当然、嫁さんの実家即ち房総にもそれなりのペースで行くようになる、じいちゃんばあちゃんは孫の顔を見るのを楽しみに待っている。でもまさか嫁さんの実家に遊びに行ったついでに釣りしようなんて思いもしなかった、子供もいるし、餌やコマセ、ロッドにバッカン、タモにチャランボ用意するのは面倒くさかったし。
両親の実家って、ほんと海の目の前で、綺麗なサーフが続いてるんだけど、朝から晩まで釣り師が並んでる感じ。ある日、窓越しに海辺の釣り師をぼんやり見ていたら、遠目に見ても「デッケェ!」って叫びそうになるくらいナイスサイズの鮃を釣り上げてた、おそらくルアーで。それを見た瞬間、ビビッときたね、聖子ちゃんばりにきた、JBに教会で導かれたジョンべルーシのようなもん。
直ぐにアタック行って、とりあえず安物の投げ竿とリール買ってきて、イソメつけてぶん投げた。なーんも釣れ無かったんだけど、太平洋に向かって竿を振るっていうか、長いもの一本持って自然と対峙する事の痛快さに酔いしれたのです。あぁ釣りがしたい!と思った、いや釣ったうえで美味しく食べたい、娘っ子と共に。
その時は勢いで投げ釣りをしたが、冷静になってさてまたグレのフカセをやるか考えたんだけど、フカセは必要な道具が多い。ましてやコマセやらチャランボやらを車内に持ち込むにはちと狭ックルシイのよ我が愛車は。正直軽だし、チャイルドシートも積んでるし、コマセの匂いが染み付いちゃったりした日には娘っ子に嫌がられたりしちゃったりしたらイヤだもん。沖磯にまた通うようになったら渡船代も馬鹿にならないしね。
じゃルアーか?ルアーなら道具ははるかに少なくてすむ。それにフカセを経てシーバスをやった自分としては、ルアーフィッシングのタックルのシンプルさ、ランガンの戦略性みたいなものには面白みをかんじていた。
あとは何を狙っていくか?グレにしろシーバスにしろ、わりと年間通して時期ってのも外せない要素だし、青物なんてそれが顕著ですな、陸っぱりの場合。自分みたいに釣りの欲望!に波のあるタイプは、あまり時期を問わずに釣れる魚を狙いたい。そんな事思いながら釣り雑誌をめくっていると、
「いまや房総では鰺は一年を通して狙える。」という文字が。
ムムッ、
房総では
鰺は
一年を通して
狙える…
オォッ!
狙える…ねらえる…ネラエル…
…
…
…
…狙いますか?
マイカーで行ける房総で、道具もさほどかさばる事なく、渡船代もかからず、周年通して狙え、且つ食べて美味しい。娘っ子も喜ぶ。
だからアジングですよ。
写真は自宅近く、仕事帰りにたまに寄るポイントで釣ったメバル坊や。
ジャンボジェットが飛ぶその真下で、逞しく生きてます。