ぽにょ。 -12ページ目

いっしょに春の大会へ

Tが旅立った日の 朝
病室に向かいました。

穏やかな顔で
Tがいました。

頑張ったね
頑張ったね、と
声をかけると

T母が
「明け方に
私を起こしたんだよ。」
と教えてくれました。

「みんなが逢いに来てくれて、
Tのベッドに
グランドの砂とか落ちてて。」

ずっと病院で
Tの生命の戦いを
見続けたT母は
Tの旅立ちの様子を
静かに教えてくれました。

春の大会に
応援に行くって
決めてたよね。

きっと応援に来てくれるよね。

Tの旅立ちを
受け入れなければ、と
部員達は色んな思いを胸に
眠れない夜を過ごしました。

そして次の日は春の大会。

エースは
Tの背番号を背につけて
春の大会初戦を迎えました。

こぶしの花はまだつぼみでした。