春の初戦
勝ちたい気持ちと
前日の
Tの旅立ちのショック。
思うように動かない身体。
初戦は惜敗しました。
届けたかった。
Tに
ウイニングボールを
届けたかった。
エースが背負ったTの背番号。
空から絶対に
応援に来ていたT。
約束したから絶対に来ていた。
部員から
愛されていたT。
部員から第二の母と
慕われてたT母。
二人に届けたかった
勝利の報告。
明日は勝つ。
絶対に勝って
T母にTといっしょに
ウイニングボールを。
T母から
「送り出す日が
大会の対戦が無い日に
決まったの。
あの子、どこまで
野球部が好きなんだろね。」
と連絡が来た。
普通なら
公式戦がその日に
あたってしまい
どうしても参列は望めない。
それなのに
お寺のご都合で
1日延びたのだと。
Tが、イタズラしたな!
って父兄の中で
半泣きの笑いが起きた。
彼の優しさは
こういうところだ。
自分のせいで
誰かが泣くなんて
絶対イヤなのだ。
T、ありがとう。