札幌市営地下鉄東豊線は東区の栄町駅と豊平区の福住駅を結ぶ13.6㎞の路線です。
いろいろあって前回の南北線ウォークから2ヶ月ほど経ってしまいましたが、6月10日、東豊線の上も歩いてみました。前回の反省を踏まえ、今回は南側の福住駅から。10時40分ごろスタート。
福住バスターミナルと、直結しているイトーヨーカ堂。札幌からもイトーヨーカ堂が撤退することになりましたが、この後何かの店舗が入るのだったか、ちょっと気になるところではあります。写真奥の方に、よく見ると札幌ドームが見えますが、プロ野球の北海道日本ハムファイターズが出て行ってしまい、負の遺産のようになっています。
おそらくこの土地の由来であろう福住寺(ふくじゅうじ)。開かれてから130年にもなるそうです。
ここからしばらく国道36号線を札幌中心部方面に進んでゆきます。福住駅を出ると、地下鉄は駅が深いところにあるため、次の月寒中央駅までは上り坂が続くだけなのですが、地上の道路は緩やかな坂を下り、月寒川を横切ります。川の周辺は浸食されているため土地が低くなっているのでしょう。
坂を上った先が月寒中央駅です。地下鉄出入り口のそばに、名物である月寒あんぱんの店があります。
あんぱんを運んだらしいアンパン道路の入り口。
月寒中央駅を出て少し進むと、地下鉄は国道36号線からそれ、勾配を下りながら大きく左に曲がり、住宅地の下を通ります。開削工法では建設できないため、NATM工法(「新オーストラリアトンネル工法」、その頭文字をとって「ナトム工法」と呼ぶらしい)で建設されています。具体的にどんな方法かというのはよくわからないのですが、山に道路のトンネルを通す時と同じ工法らしいです。なのでこの区間は地下にありながら、「月寒トンネル」と称されています。上り線と下り線との間に柱がないので、注意深く見ていればすぐわかると思います。
私はこのあたりから左に曲がり、住宅地に入ります。
そこからまっすぐ行くと月寒公園に当たりますが、このあたりで右に曲がります。いうまでもなく、勝手に人の家の敷地を通るわけにいかないので、私は道路を歩きますが、地下鉄は住宅の敷地の直下を通っています。
10%の下り勾配ということは、千分率に直すと100‰でしょうか。日本の鉄道で最も急な勾配が90‰で、それもラックレール式という特殊な方法で走行しています。この道路はそれよりさらに急な坂です。地下鉄はここから一気に急坂を下るわけではなく、月寒中央駅を出た直後くらいから徐々に下っているので、そこまでの急勾配ではありません。
多分このあたりから地下鉄が合流していると思います。
坂の途中でちょっと振り向いてみた風景。
坂を下りきったところに流れている望月寒川(もつきさむがわ)。「モ」が確かアイヌ語で「小さい」を意味する接頭辞だったでしょうか。なので言わば小さい月寒川でしょうか。
このあたりから豊平川の扇状地だと思われます。後はひたすら平地を進むことになります。
しばらく進むと環状通との交差点です。
中央分離帯に、豊平区を象徴するリンゴ並木。と言っても遠くの方にちょこんとしたリンゴの木が植えられている様子しか見えませんが。
環状通との交差点に美園駅があります。
ここから豊園通を進みますが、アップルロードという愛称があるらしいです。
豊平公園にある緑のセンター。20年以上前に来たことがあったと思いますが、建物がいつの間にか新しくなっていました。
公園脇にある。豊平公園駅の出入口。
駅直結の北海道立総合体育センター。通称「きたえーる」。プロバスケットボールチームのレバンガ北海道が本拠地としている競技場です。
さらに直進し、このあたりから国道453号線平岸通に合流。
学園前駅の由来である北海学園が地下鉄駅に直結しています。北海道出身の人でこの大学を卒業したという人はかなり多いのではないでしょうか。
北海道商科大学という大学もあり、その近くにある出入口。
学園前から少し進むと三叉路にぶつかります。地下鉄はこのあたりから勾配を下りながら左にカーブし、またしても道なき道を進みます。この先豊平川を潜ることもあり、開削工法ではなくシールド工法が採用されています。円筒形の掘削機で掘り進めていく方法らしいです。実際に地下鉄に乗ると、管の中を走っているという感覚があります。
先ほどの月寒トンネルと違い、比較的大きくて高い建物が建つような土地なのですが、地下鉄直上に重い建物が建っていても大丈夫なのだろうか…、と余計な心配をしているのですがどうでしょう。よくわからずじまいでした。
地下鉄の上は歩けないので南7条通を通ることにしました。ここから豊平川を渡ります。
南七条大橋から上流を眺めます。南9条通が通る南大橋が見えますが、この橋との中間ぐらいを地下鉄が通っています。
次回に続く。