意識していないと気付かないかもしれませんが、地上の鉄道と同じように、地下鉄にもところどころにアップダウンがあります。札幌市営地下鉄は、大半が開削工法、つまり地上から掘削する方法で建設されています。そのためなのかはわかりませんが、とにかく地上の地形に合わせて地下鉄路線にも勾配が設けられているのです。
南北線は北区にある麻生駅から南区にある真駒内駅まで14.3㎞の路線です。私は地下鉄が好きで、用事もないのに乗ることがよくあるのですが、地下鉄を降りて地上に出る機会があまりなく、地下鉄直上の地形が実際にはどのようになっているかをそれほどよく知っているわけではありません。というわけで、4月10日、答え合わせをすべく麻生駅から真駒内駅まで歩き通してみました。
五叉路になっている交差点。この辺りは北区で一番の繁華街です。
地上に出て気づいたのですが、昼間に北から南に向かって歩くと日差しがまぶしく、写真を撮ろうとすると逆光になってしまいます。これはちょっと失敗。次回からは南から北に向かって歩くようにしたいと思います。
旧ダイエー麻生店。イオンに変わった今でも、つい「ダイエー」と呼んでしまいます。地下鉄は麻生駅を出て少しだけ西5丁目通を進むと、すぐさまS字カーブがあります。この写真の地下を線路が通っています。
S字カーブを経て西4丁目通へ。実際に人や車で賑わっているのは西5丁目通の方なのですが、地下鉄が通るのは住宅街の方です。
札樽自動車道と国道5号線(札幌新道)が北34条通です。そこに北34条駅があるのですが、北34条通よりも南にあるので、住所でいうと北33条になります。
昭和の香りが残る北24条。昼間はそれほどでもないですが、夜になるとそういう雰囲気が出ます。
大半の地下鉄駅は、地下2階に乗り場があり、それに合わせて電車が駅に近づくと深く潜らねばなりませんので、駅に到着する直前は下り勾配、出発した直後はのぼり勾配があります。ですがこの北18条駅とその次の北12条駅は、乗り場が地下1階にあるため、駅前後の勾配がありません。
北18条通から西方面を眺める。この先に北海道大学の敷地をくぐるエルムトンネルがあります。遠くに山が見えますが、地図で見る限り手稲山より少し南側にある山が見えているようです。
北12条駅。北海道大学が近いため、学生が多く歩いています。留学生も多い土地柄なのか、さらに南に進むとイスラム教の礼拝所もあります。
しばらく進むと札幌駅がだんだん見えてきます。札幌の町は豊平川の扇状地であり、ここまでずっとほぼ平坦な道でしたが、ここから札幌駅にかけては微妙に上り坂になっていたような気がします。昔は何本もの蛇行した川が所々に流れていたようなので、その跡のせいで多少の凹凸があるような地形になっているのかもしれません。
北8条通。新幹線開通に向けた工事が行われているJR札幌駅の北口です。
札幌駅の南出口。札幌駅が高架化されるまでは、このあたりに駅のプラットホームがあったはずです。
北3条。歩行者用道路の向こうに赤レンガ(北海道庁旧本庁舎)があるのですが、現在は工事中。
札幌市街の北と南とを分かつ大通。南側の繁華街で火事が起きても、北側の公官庁に燃え移らないよう、このような広い道路にしたのだそうです。
南1条通。駅前通から南1条通に曲がってゆく電車と南1条通から駅前通に曲がってくる電車とのすれ違い。4丁目プラザ(通称「4プラ」)跡地に何か建物を建設中の模様。
狸小路電停。その後ろに見えるのは古くからあるアルシュビル。この界隈は建て替えラッシュで古い商業ビルが次々に解体され、次々に新しい建物が建てられていますが、昔からなじみのある建物がまだ残っているのを見るとなんだかホッとします。まあ、中身のテナントはだいぶ変わりましたが。写真左側には旧ヨークマツザカヤ跡地に建てられた商業施設、ココノススキノです。
すすきの交差点の有名な看板ですが、もう少し良いアングルで撮りたかった。
北海道最大の歓楽街すすきの。私が思うに、すすきのは走って移動するのがベストではないでしょうか。今は多少おとなしくなりましたが、たまにいる客引きが鬱陶しいので、声をかけられないための自衛手段としてです。
創成川が駅前通りにぶつかります。このあたりより上流は鴨々川と呼ばれます。
中島公園にある菖蒲池。この下を地下鉄が通っています。地下鉄はここまで、駅のある場所以外はずっと平坦な道のりを進んでいましたが、このあたりから下り勾配になっているはずです。
中島公園内を流れる鴨々川。日の光が水面に当たってキラキラしています。
12時30分ごろ。中島公園の南端に幌平橋駅があります。地下鉄はここから豊平川をくぐります。ここまで約8㎞。
次回に続く。