海を眺める(地図で) | キハのひまつぶし研究室

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先日までQMAで開催されていた地学検定で、海の地形に関する問題が出題されました。

海の中にも山脈のよう盛りあがっている海嶺があったり、深くなっている海溝があったり、海台や海盆があったりします。しかし普段地図帳を眺めていても、海の中の地形まではあまり意識して見ることがありませんでした。意識して地図帳を眺めると、海の部分もその深さによって色分けされていることがわかります。
以前、地図研究家の今尾恵介氏の著書で、青函トンネルは津軽海峡の浅い部分につくられたという解説を読みました。そこで改めて津軽海峡の地図を見てみると、確かに色の薄い部分に線路が引かれているのがわかります。考えてみれば、深い部分にトンネルをつくろうとすると深く掘らなければならないので、当然ではあるのですが。

地球の表面はいくつものプレートに覆われていて、地球内部のマントルの対流などにより、それぞれのプレートが移動しています。プレート同士がぶつかりあう箇所では、片方のプレートがもう片方のプレートの下に沈み込むことで深い溝ができたり、火山ができたりします。
そうしてできたのが日本列島です。
日本は、ユーラシアプレート、北アメリカプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートという4つのプレートが入り組んでいる場所にあります。
例えば、日本周辺を地図で見ると、四国や和歌山県の太平洋沖に、明らかに段差ができている部分があるのがわかります。そこが「南海トラフ」です。その段差を東に辿ってゆくと、日本一深い湾である駿河湾まで続いています。このあたりがユーラシアプレートとフィリピン海プレートとの境界かと思われます。
そのあたりから新潟県西部にかけてが「フォッサマグナ」であり、それがユーラシアプレートと北アメリカプレートとの境界かと思われます。

地図で海を見てみると、日本がなぜこのような地形になるのかがなんとなく見えてきます。