前回からの続きです。
11月7日
勝山市にある温泉施設で1泊。恐竜博物館に最も距離が近い宿ということで歩いていくことにしました。宿のフロントで、歩くと30分かかると言われましたが、それなら全くの徒歩圏内ですし、私の足ならそこまでかかりません。実際20分もかからなかったと思います。
道中、「勝山」の地名の由来とされる山の登山口がありました。説明書きがありますが、超簡単に説明すると、一向一揆を起こした人たちがこの山を拠点にし、支配していた勢力に打ち勝ったらしい。そういうわけで勝山になったのだそうです。
その近くから西の方角を見ると、ドーム状の屋根が見えてきます。あれが恐竜博物館のようです。恐竜の卵をモチーフにしているのでしょうか。
坂を上って、世界でも屈指の規模を誇る福井県立恐竜博物館に到着。この博物館は事前の予約が必要です。開館時間である9時で予約していました。平日にもかかわらず、子供連れの家族が多数開館時間を待っていました。
案の定というかなんというか、やっぱりお前か。
博物館の中に入ってみると、実物大と思われる恐竜の骨格の標本がたくさん。
「すごい…」、「でかい…」。
語彙力が死んだような感想しか出てきませんでしたが、松島を訪れた松尾芭蕉はこんな気持ちだったのでしょうか。
骨格の標本のほか、同じ時代の生態系や恐竜の行動、生活ぶりのような内容だったと思います。正直それほど恐竜に興味があったわけではなく、ほぼ予備知識ゼロの状態だったので、展示内容をそれほど理解できたわけではありません。
私はあまり屋内で写真を撮るようなことはしていないのですが、フラッシュを焚かなければOKのようだったので、この1枚だけ。
この恐竜の学名は「フクイラプトル・キタダニエンシス」。QMAの中部・北陸検定でも出題されたので、名前だけは知っていましたが、実際に会うことができました。まあ、模型ではありますが、ちゃんと動きます。このフクイラプトル・キタダニエンシスが、日本では、学名のついた恐竜第1号らしいです。ほかにも福井県で発見された学名のついた恐竜としては、フクイサウルス・テトリエンシス、フクイティタン・ニッポネンシスといったようなものがあります。最近ではティラノミムス・フクイエンシスという仲間が加わったようです。
なんだかんだで2時間ぐらい滞在しました。シャトルバスで勝山駅へ。当初の予定ではそこから電車で永平寺口駅まで行き、そこから永平寺ではなく丸岡城に行く予定でしたが、あまり時間を気にしていなかったため、あらかじめ調べておいた時刻のバスには接続できません。およそ2時間待ち。しかも1日フリー切符的なものを買う予定だったのですが、私の事前確認不足で実は土日祝日しか発売されていなかったことが判明。あまり乗ったり降りたりを繰り返すわけにもいかず、そのまま福井まで乗ることにしました。
えちぜん鉄道勝山永平寺線の車内、どこかの駅で停車中に。この車両は元愛知環状鉄道の車両でしょうか。国鉄電車のようなモーター音でした。
新幹線開業に先立ち、整備された駅前広場に恐竜の模型が。奥の恐竜がフクイラプトル・キタダニエンシス、手前がフクイサウルス・テトリエンシス。ちゃんと動きます。
この首の長い恐竜がフクイティタン・ニッポネンシス。ブラキオサウルスと似たような恐竜でしょうか。こちらも動きます。
駅から少し歩くと福井城跡。北ノ庄城と呼ばれていたそうですが、その城跡が県庁と警察本部になっています。
石垣の上から。
城跡にある結城秀康の像。この方が初代藩主だったようです。
昼食をとるために彷徨い歩いたのですが、セイコガニというカニの時期だそうで、そのメニューを掲げている店もあったのですが、3,000円は下らない値段だったので、あきらめることにしました。結局ソースカツ丼とおろしそばのセットになりました。この日の夕食でもやはりソースカツ丼とおろしそばを食べることになるのですが、福井では割とどこでもソースカツ丼とおろしそばが食べられます。
昔、やはり福井でソースカツ丼を食べたことがあるのですが、その時はたいして美味しいものとは思いませんでした。ですが今回改めて食べてみたところ、独特な食感がありそれなりに美味しいものであることがわかりました。一般的なカツ丼はいわばカツの玉子とじ丼で、カツのサクッと感が皆無ですが、福井のソースカツ丼は肉が薄切りで、微妙なサクッと感と微妙なジュワッと感が残っている感じがします。これはこれでアリ。
ここからJRで丸岡駅まで乗り、丸岡城まで歩くことにしました。
つづく。