まいどなニュースに乗っている記事ですが
JR東海の211系が地方私鉄でモテる理由を考える
カギは旧西武鉄道の車両?その理由は
2025.09.05 まいどなニュース
今年、地方私鉄にモテているJR車両があります。
それはJR東海に所属していた211系です。
現在、JR東海では世代交代が進み、今年3月に211系は引退しました。
2025年に入り、三重県の三岐鉄道や千葉県の流鉄に移籍し、
新たな活躍を始める車両が出ました。
なぜ、211系は地方私鉄から再雇用のオファーがかかるのでしょうか。
211系の概要
211系は国鉄末期、1985年に登場しました。
車体は鉄よりもメンテナンス容易な軽量ステンレスです。
また、ブレーキ時に発生した電気を架線に返す回生ブレーキを備え、
省エネ性能に優れた昭和・平成初期の電車です。
国鉄民営化後、211系はJR東日本と東海に配属され、
JR東海では民営化後、2両編成タイプも登場。
東海道本線や中央本線などで活躍し、地域輸送を支えてきました。
その後、2022年登場の新型車両315系導入により、
JR東海の211系は引退しました。JR東日本の211系は活躍を続けています。
211系に再雇用のオファー
JR東海の211系に、再活躍の機会を与えたのが三岐鉄道と流鉄です。
三岐鉄道は今年3月に、三岐線(近鉄富田~西藤原)への211系の導入を発表。
形式名を「5000系」に改め、5月に登場しました。
計画では、3両編成8本の計24両が投入され、既存車両を置き換えます。
211系の導入にあたり、三岐鉄道は同車の車内・外装の改造を、JR西日本テクノスに依頼。
そのため、改造内容はJR西日本車両との間で共通点が存在します。
たとえば、座席のモケットはJR西日本207系と同じ仕様です。
とはいえ、全箇所がJR西色ではなく、床面は三岐鉄道が選択しています。
流鉄(総武流山電鉄・千葉県流山市)は
7月にJR東海から211系4編成を譲り受けたことを発表。
運行開始日などは明らかになっていませんが、
流鉄流山線(馬橋~流山)で活躍する既存車両5000形を置き換える方針です。
8月現在、流鉄線に211系が留め置かれています。
三岐鉄道と流鉄のある共通点
なぜ、JR東海の211系に白羽の矢が立っているのでしょうか。
その答えを考える前に、211系を譲り受けた三岐鉄道と流鉄には、ある共通点が存在します。
それは、どちらも元西武鉄道の車両が主力として活躍している点です。
両社の元西武車の車体は鋼製で、省エネ型の回生ブレーキは有していません。
また、211系が登場した1985年よりも以前に製造され、老朽化も進んでいます。
「それでは次も西武車でいいのでは」と思うかもしれません。
しかし、ステンレス車6000系はまだ現役バリバリ。
引退が進んでいる2000系は211系と同時期に登場した
省エネ車ですが、ステンレス車ではありません。
ちなみに、同じく西武車が幅を利かす滋賀県の近江鉄道は、西武2000系の導入を進めています。
近江鉄道は西武グループに属しているため、今後も西武車を譲り受けることが予想されます。
一方、三岐鉄道と流鉄は西武グループには属していません。
その点、JR東海の211系はステンレス車体ですし、改造することなく、
2両編成・3両編成といった短編成での運用が可能です。
一方、JR東日本所属の211系は3両編成は存在しますが、2両編成はありません。
今後は、211系の姉妹形式であるJR東海所属の
213系も211系と同様の運命をたどるのか、注目したいところです。
動画
車内探訪♪】 三岐鉄道 5000系 に乗ってきた♪ 【車内には「凄い!」が詰まってた♪】
三岐鉄道 5000系車内メロディー
三岐鉄道三岐線 5000系 車内メロディ 「きらめきの海風」「山のおくりもの」(制作者動画)
柳田淳記 さん自身の制作動画
柳田淳記 さん経歴
東京音大作曲芸音卒。 同大学院作曲芸術領域在籍。
南阿蘇鉄道・上毛電気鉄道・三岐鉄道新型車両車内メロディ、
水島臨海鉄道倉敷市駅接近メロディ制作
(あいの風とやま鉄道-魚津駅・JR東日本水郡線-常陸大子駅にて受賞)
この度、三岐鉄道(株)三岐線の新型車両5000系の車内メロディを作曲いたしました。
— 柳田 淳記 (@yngtjnk) May 4, 2025
・上り『きらめきの海風』
・下り『山のおくりもの』
沿線地域性表現をはじめ、旋律では車両音にかき消されない音作りや、ユニバーサルデザインを試みました。
営業運転が開始しましたら、ぜひお聞きください。 pic.twitter.com/4N14MYYQds
この度は、営業運転開始おめでとうございます!
— 柳田 淳記 (@yngtjnk) May 14, 2025
三岐鉄道様をはじめ、多くの方々の期待が込められた新型車両5000系。そんな車両の車内メロディの制作に携わることができたことを、心から誇りに思っております。
5000系の今後の活躍が、大変楽しみです☺️#三岐鉄道#新型車両#5000系 https://t.co/TthlT2bf4U pic.twitter.com/CGnXc8Glld
この度、三岐鉄道(株)三岐線の新型車両5000系の車内メロディを作曲いたしました。
— 柳田 淳記 (@yngtjnk) May 4, 2025
・上り『きらめきの海風』
・下り『山のおくりもの』
沿線地域性表現をはじめ、旋律では車両音にかき消されない音作りや、ユニバーサルデザインを試みました。
営業運転が開始しましたら、ぜひお聞きください。 pic.twitter.com/4N14MYYQds
三重県を走る三岐鉄道三岐線の新型車両「5000系」の車内放送の声を担当させていただきました🚃本日、営業運転開始を迎えられましたことおめでとうございます✨私も乗りに行くのが楽しみです!!
— 覚道 沙恵子 (@saeko_kakudo) May 13, 2025
三岐鉄道さんのインスタに、昨年夏の収録や試運転の様子を載せてくださっています🥹https://t.co/WrUkQJ2Zvc
三岐鉄道 公式プレスリリース
三岐鉄道 5000系導入について
https://sangirail.co.jp/files/5000keidonyu.pdf
という事で、全国的に、大手鉄道会社、JRグループを含む会社から
地方のローカル鉄道に移る車両が多くなっていますね