オリジナル短編小説[アグレッション・デターレント]連載2回目 | jpt♂のジャンルフリーブログ

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オリジナル短編小説【アグレッション・デターレント】

連載2回目


💗《 1回目からの続き 》💗











オリジナル短編小説[アグレッション・デターレント]
連載2回目



💗《 1回目からの続き 》💗




💮オリジナル短編小説🎉


🔥ジャンル:SFアクション🔥


🚫許可無く、転載・パクリ禁止🈲




[アグレッション・デターレント]



著者:jpt♂




【 1回目からの続き 】




五.事件現場



防衛省特殊科学情報部の佐伯は、 3件目の奇怪な殺人事件現場に立っていた。

佐伯はこの事件の異様さに身震いした。 

周りでは、秋田県警の刑事と地元警察官、 秋田県警の鑑識数名がてきぱきと、また慎重に現場を調査している。 

遺体の胸には大きな丸い穴が開いていた。 

それは、レーザーメスでスパッと切り取られたような穴になっていた。 

佐伯・・・「チッ、同じだ」 

斎藤巡査 ・・・「こんな遺体はこれまで見たこともない」

今度もまたこの遺体の異常さは際立っていた。 

五味巡査・・・「いったいどうなってるんだ」

佐藤巡査・・・「どうしたらこうなるんだ」 

警官達は低いだみ声でつぶやいた。 

佐伯は現場の状況と周りの風景を、 高性能デジタルビデオカメラに撮影し帰途についた。 




六.防衛省某所




ドアの表示には第三会議室となっており、その下に赤い文字で、部外者立ち入り禁止となっている。

中はこじんまりとした会議室で、 前方の壁に大型スクリーンがはめ込まれている。

そこには、佐伯とその上司の本宮陸補、 防衛大臣、 内閣官房長官、そして総理大臣が席について、それぞれ席についたのを確認して、 佐伯の報告が始まった。

前方のスクリーンに、佐伯の高性能デジタルビデオカメラに撮影された映像が写しだされた。

佐伯・・・「発生場所は北海道釧路市の郊外です」

佐伯・・・「この遺体を見てください」

佐伯・・・「どの遺体にも胸に大きな丸い穴が開いています」

佐伯・・・「2件目、3件目とも同じ状況です」

官房長官・・・「武器ははなにかね」

佐伯・・・「わかりません」

佐伯・・・「ただ、レーザーメスでスパッと切り取られたような傷口です」

総理はだまって腕組みして聞いていた。

しかし、組まれたその腕には力が入っているのかわかった。

この方法で冷静さを保つのが総理のやりかただった。

本宮陸補・・・「この様な傷口となる武器を、 特殊鑑識チームに分析させているのですが、いまだ不明です」

防衛大臣・・・「ただ現代の科学技術では、このような傷口を作るのは不可能だということだけわかっておるんだね?」

本宮陸補 ・・・「強力なパワーのレーザーガンのたぐいだと思われますね」

緊張した面持ちで言った。

総理・・・「そ、そのような兵器を持っている国はどこかね」

身を乗り出して聞く。

佐伯・・・「これほど強力なパワーを持つ小型武器を持っている国は、今現在わかっている限り地球上にはありません」

官房長官・・・「とすると、 どういう事かね」

佐伯・・・「まだ確証はつかんでいないのですが、地球外生命体」

官房長官・・・「な、なんと」

総理・・・「なんということだ、レーダーにも写らない、 我が国の世界一をほこる科学技術以上の科学技術を 持つ何者かがいるということか」

総理は青ざめた顔で深いため息とともに言った。

防衛大臣・・・「世界各国で同様の事件がおこっておるが」

防衛大臣・・・「これも同じ仲間か」

防衛大臣・・・「結論を言うと、未知の生命体、それも我々の科学技術よりも進んだ科学技術を持った者が、既にこの地球に侵入したと言う事か」

官房長官もうなづいた。

官房長官・・・「総理、非常事態を宣言しましょう」

総理は目をつむり、しばらく考えた後パッと目を開け言った。

総理・・・「非常事態を宣言しよう」

総理・・・「ただしこれを世間に発表するとパニックになる」

総理・・・「極秘ということにしよう」

官房長官・・・「我々の科学技術では刃が立たないとなると、どう対処するつもりかね」

本宮陸補・・・「はっ、 自分はアグレッション・デターレントを発令したいと思っています」

防衛大臣・・・「現在、我が国が地球外生命体に対処出来るとしら、この作戦しかないか」

防衛大臣・・・「よし、 それでよし」




七.本宮陸補の個室




本宮・・・「例のメンバーを例の場所に集めてくれたまえ、佐伯君」

本宮・・・「鬼神一族の超能力とはどの程度のパワーなのか知ってるのかね?」

佐伯・・・「いえ、知りません」

佐伯・・・「ただ、我々の特殊科学特務部隊以上のパワーを持っているとは言われていますが」

本宮・・・「彼らの超能力が、はたして地球外生命体の科学技術に通用するのだろうか」

佐伯・・・「いえ、わかりません。 鬼神一族につていはなにもわかっていないのです」

佐伯・・・「今回の作戦は、古くからの言い伝えによって作られたものと聞いております」

佐伯・・・「秘中の秘だと」

本宮・・・「人類の存亡は彼ら、鬼神一族にかかっているという事か。ぞっとするね、 佐伯君」



【 続く 】