石川善久控訴審弁論せまる/石川氏発明協会表彰/東京海上の保険金不払い証拠隠滅での名誉毀損訴訟


「公益通報者が守られる社会を!ネットワーク」メンバーの小川和宏です。
本ブログの運営にも参加しています。

金沢では、ひと雨ごとに秋深まる、という感じです。
皆様のところはいかがでしょうか。

 前回お知らせしました通り、オリンパス・石川善久氏の控訴審第1回口頭弁論期日がせまる中、石川氏が発明協会により表彰されました。

オリンパス・石川善久氏の控訴審第1回口頭弁論
平成271117日(火)1130分、東京高裁824号法廷

事件番号:東京高等裁判所 平成27年(ネ)第4179号事件
控訴人:石川善久
被控訴人:オリンパス株式会社、他1名


平成27年度関東地方発明表彰(石川善久氏ら)表彰式
平成271113日(金)、宇都宮東武ホテルグランデ

平成27年度関東地方発明表彰受賞者一覧(発明協会)
http://koueki.jiii.or.jp/hyosho/chihatsu/H27/jusho_kanto/index.html

(上から2/3くらいのところに、石川氏の上記発明の表彰が記載)

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 なお、小川ブログのほうでは現在、医学部における集団デッチアゲ事件の続き、
医学部大学等事件2、金沢大学と労基署が「冷蔵庫の使い方の会話」を「『突き飛ばされた』と叫ばれた」に」

を掲載中で、被告IJ事務部長(尋問時)の本人尋問調書や陳述書などをお示ししています。


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 さて今回は、大手保険会社による保険金不払いが社会問題になり、続々と莫大な件数の不払いが明らかになる中、東京海上火災(その後、東京海上日動火災)において、人事考課が極めて高かった課長代理の社員が、保険金不払いの証拠隠滅を勝手に進めたとされ、名誉毀損だとして会社と上司を訴えた訴訟についてです。

 公益通報が早期に機能していれば、顧客のみならず会社や従業員のダメージも最小限にできたのでは、と感じる事件です。

 先月(201510月)9日に、原告の社員と被告の元上司の尋問が東京地裁で行われ、『PRESIDENT』最新号で、「東京海上、保険金不払いが2000倍超に増えた「理由」」として報道されました。

 この事件についての、昨年の同誌記事、「“不払い”めぐる東京海上VS現役社員法廷闘争」とともに、以下に引用します。

1、「東京海上、保険金不払いが2000倍超に増えた「理由」」
   『PRESIDENT20151130日号より引用

 「被告は、他のことはスラスラ証言したのに、焦点の保険金の不払い問題になると、途端に記憶喪失になったかのように『覚えていない』『わからない』を20回以上も連発。周囲から『余計なことを言うな』と口止めされていたのかもしれないが、あまりの不自然さに傍聴席から失笑が漏れていました。」(傍聴したジャーナリスト)

 東京海上日動火災の社員が会社と元上司を訴えた名誉毀損で訴えた裁判が東京地裁で審理されている。10月9日の公判では、原告である社員本人と被告の元上司への証人尋問が行われ、原告が新たな不払いの存在を指摘する爆弾発言を行い注目を集めた。

 訴状によると、2005年に発覚し社会問題となった大手損保各社の不払い問題に絡んで、元上司(当時課長、現在部長)は、一部の不払いの責任が原告の社員(当時課長代理)にあるとする虚偽の報告書を作成した。

 これが原因となり、原告の人事考課は最高ランクのSから裁定のDに4段階降下。「入社3年の社員と同じ扱い」の主任に降格されて、遠隔地に転勤させられたとされる。

 東京海上の保険金不払いは、02年4月から03年6月にかけて発生した自動車保険の「臨時費用」と呼ばれる約20万件の保険で起きた。総額は利息も含めると40億円超にもなる。うち18万件超は昨年5月、新たに同社が公表したものだ。

 9日の公判で、原告社員は「上司らが組織的不正行為の一環として不払いを隠蔽。その責任を転嫁した」と主張。また、公表分以外にも00年4月~02年3月分が不払いになっている」との新たな証言を行った。

 一方、被告課長(当時)は原告代理人弁護士から「05年、東京海上は不払いを68件と公表したが、翌年1万8000件超に増え、昨年さらに18万件超に増えた。調査方法や基準が変わったのか」と何度も聞かれ、「思い出せない」と繰り返した。

 なお、同社広報部は「係争中の事案に関わることですので、回答は差し控えさせていただきます」と話している。
<引用ここまで>

2、「“不払い”めぐる東京海上VS現役社員法廷闘争」

  PRESIDENT201484日号より引用

 7月3日、東京地裁で東京海上日動火災保険を被告とする損害賠償請求訴訟の第2回公判が開かれた。原告は現役の同社社員。社員が勤務先の会社を訴えたことに加え、同社の損害保険金不払い問題が裁判の焦点になっていることから、メディアの注目度は高く、5月29日の初公判には取材記者が殺到した。
 「私は現在進行形で会社側に名誉を毀損されているようなものです」—第2回公判で原告の50代男性社員は裁判長にそう訴えた。男性は今年3月19日に東京海上とかつての上司(課長)を提訴した。

 訴状などによると、男性は有名大学出身で入社6年目に主任、11年目に課長代理と順調に昇進を重ねたエリート。2005年の会社の人事考課は「S」ランク。これは課長代理クラスの社員の中の上位5%が対象だ。ところが翌年、本人の知らないうちに突然「B」ランクへと2段階降格。10年には最低の「D」ランクに格下げされて、主任に降格された。

 上司に降格の理由を聞いても納得のいく説明がなく改善もなされない。11年に労働審判手続きを申し立てた男性は、この審判に会社側が提出した証拠資料を見て、初めて自分の評価の急落を知った。

 また会社側は審判に証拠として当時の課長が作成したとされる社内報告書を提出。これは05~06年にかけて会社を揺るがした損保各社による84億円に上る保険金不払い問題の渦中に書かれた。内容は、男性が「安易に判断して一律『支払い対象外』とする報告を独断で行った」、保険支払い関連書類の入ったフォルダを男性の「不十分な指示のため担当者が廃棄した」などというもの。これが不祥事として役員に報告されたことが降格の原因とされるが、男性側は、長期の内容はいずれも“虚偽”で名誉毀損に当たるとし、「実際は05年の不払い発覚後、会社から不払い件数を少なくするよう指示され隠蔽作業をやらされたうえに、責任を会社側に押し付けられ、筆舌に尽くしがた い精神的苦痛を蒙った」(男性の代理人弁護士)としている。

 同社広報部は男性の主張を根拠がないと指摘。「(隠蔽を指示した)事実はありません」というが、第2回公判で男性は「訴状の主張に対し会社側は“虚構”と反論しているが、どこが事実でないか(ここの事実関係の)認否をしてほしい」とした。次回には会社側が事実認否の文書を法廷に提出する見込みだ。

<引用ここまで>