滋賀の近江八幡には、多くのヴォーリズ建築が残されています。様々なヴォーリズ建築が見てまわることができます。
明治末期の1905年にキリスト教布教のために来日し、昭和半ばの1964年に83才で亡くなるまで、建築、教育、事業に大きな足跡を残したヴォーリズ。
ヴォーリズ建築のファンも多く見かけます。
 
戦中の様相が色濃くなる直前の1941年に日本に帰化。
このタイミングだから日本に残れ、今ヴォーリズ建築を目にすることができるギリギリのタイミングだったかもしれないです。
 
設計された建物は2000件あったそうで、アトリエ建築家ではダントツの多さです。
現在も約200が残り100が文化財になっているそうです。
この数も建築家として群を抜いて多いと思います。
 
◼︎洋風住宅街
近江八幡の一角に、ヴォーリズ建築が立ち並ぶ洋風住宅街があります。

大正時代につくられたレンガ塀が並び、独特の雰囲気があります。

歴史的な町の近江八幡に、当時は大きなインパクトだったことが推測されます。
 
◼︎ウォーターハウス記念館
洋風住宅街の一角にあり、見学もできる施設。
1913年築(大正2年)建築で築110年を超える登録有形文化財。
建設当時ゲストハウスで、ヴォーリズ建築の展示場を兼ねていたそうです。
近江兄弟社さんが所有されていて、今は民泊として活用。ヴォーリズ建築に宿泊できる貴重な機会でもあります。

隣には吉田邸が現役の住宅として使われています。

1913年築(大正2年、築111年)、登録有形文化財。

 

◼︎旧八幡郵便局
1921年築(大正10年、築103年)。
個人所有の建物を運営するNPOが賃貸して、無料公開されています。
歴史価値ある建築を企業ではない、民間のNPOが無料公開している例は少ないと思います。
築100年を超えており、維持保全費用も発生することから、推測ではありますが、NPOの方々がかなりがんばって取り組んでおられるのではないかと思います。

 

◼︎アンドリュース記念館

1907年築(明治40年)建築、

1935年築(昭和10年)再建築、築89年、登録有形文化財。

築28年の1935年に全面解体して再建築された珍しい事例です。

 
◼︎ヴォーリズ学園(ハイド記念館)
1931年築(昭和6年、築93年)、登録有形文化財。
 
ヴォーリズが夫人の満喜子さん幼稚園教育を捧げた施設。
関西学院大学や神戸女学院のように規模が大きい大学施設とは少し違って、ヴォーリズが肩肘張らずに教育施設に向き合った吐息を感じるように思います。
 
◼︎ヴォーリズ記念館
1931年築(昭和6年、築92年)、登録有形文化財。

 

※建築家紹介(米国人建築家ヴォーリズ)