良い意味でペトローリー
友人からのお歳暮で点天のひとくち餃子が届いたので、早速焼いてリースリングを合わせた。
エムリッヒ・シェーンレーバー醸造所のグーツヴァイン、2022年産リースリング・トロッケン。
醸造所によると2022年は、記録が始まって以来ナーエでは最も日照量が多く、最も乾燥した夏だったそうだが
周りの野原や牧草地が茶色になり、多くの木々が葉を落としている時でも
この地域の石の多い土壌に育つ葡萄の木は生き生きとしており、葉が少なく、房が小さくなるなど
2019年以来、この過酷な気候条件に順応しているような現象が見られるのだという。
結果として、ワインに暑い年の典型的な特徴はほとんど感じられず、冷涼なキャラクターを示しているとのこと。
スクリューキャップ。僅かに緑色がかったレモンイエロー。注ぐと非常に細かい気泡がグラス壁にビッシリ付着。
アプリコット系の果実香が主体で、スワーリングすると黄桃とともにペトロール香がパッと拡がる。
フワッと柔らかでジューシーな果実味だが、ミネラル感の存在が大きく、酸の凝縮感もなかなかのもの。
個々の要素のレベルが高いのでバランス感には欠けるが、ある意味フレッシュさの裏返し?
開栓4日目。良い意味でペトローリーな果実味と、凝縮された酸味のバランスが初日より断然良い。
酒質は初日より寧ろ強くなっている?85+/100
(過去のヴィンテージ→2021、2020、2019、2018、2017、2016、2015、2014、2013、2011、2010、2009、2008)
醸造所のコメントでは「暑い年の特徴はほとんど無い」という事だったが
このペトローリーな香味こそが暑い年の何よりの痕跡だと思うのだが。
尤もネガティヴなペトロール感ではなく、何となく良い感じのペトロールなんだよね。上手く表現出来ないけど。
2022 Riesling Qualitaetswein trocken
Weingut Emrich-Schoenleber (Monzingen/Nahe)
A P Nr 7 748 066 21 23,Alc 11.5%vol