年忘れのガンツホルン
今年最後に開けるボトルは、レープホルツ醸造所のグローセス・ゲヴェクス(GG)。
2018年産ジーベルディンガー・イム・ゾンネンシャイン・リースリング・トロッケン「ガンツホルン」。
本当は2019年産を開けるつもりだったのだが...
その2019年産ガンツホルンの入った段ボール箱は、10月末にドイツのショップを出た後
こちらの想定ルートを外れて迷走を重ねた挙句、20日ほど前に変わり果てた姿になって我が家に到着した。
被害がボトル1本だけだったのが不幸中の幸いだが、先刻別の店から届いた荷物の変形はもっと凄まじかった。
新型コロナウイルス感染再拡大による影響で、現在欧州からの国際郵便事情は最悪である。
そんな訳で過酷な旅を生き抜いて我が家に辿り着いた2018年産の方のガンツホルンを。
黄金色がかったレモンイエロー。香りは閉じ気味で、熟した黄色い果実と鉱物が地味に香るが
スワーリングすると少し開いてペトローリーに変化する。
口当たりはマッタリと濃厚な果実味だが、クリーンなフルーティーさは無く、少しクセが有ると言うか
やっぱりちょっとペトローリーな果実味。ミントっぽいニュアンスも。もちろん残糖はグッと控えめ。
そして骨太の酸は力強く伸びも充分。
ミネラル味は果実味と一体化していてそれだけを吟味するのは難しいが、少なくとも非石灰なミネラル感。
酸はもちろん発散系。あまり感動が無いのが残念。 残糖0.8g/l、酸量7.5g/l。
やっぱり過酷な旅でコンディションを崩したのだろうか?まぁそれはないと思うけど。87/100
(過去のヴィンテージ→2016年産、2012年産、2011年産、2010年産、2009年産、2008年産)
2018 Siebeldinger im Sonnenschein “Ganz Horn“ Riesling trocken Grosses Gewaechs
Weingut Oekonomierat Rebholz (Siebeldingen/Pfalz)
A P Nr 5 069 105 0019 19,Alc 13%vol,49.00€
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新型コロナの影響で、今年の年越しは自宅で。
今年はとうとう1度も行けなかった、ル・コントワール・デュ・グーの「洋風懐石おせち2段重」とともに。
「一の重」はそのまま、「二の重」は真空パックを湯煎してから各自のお皿に取り分けて...こんな感じ。
中でも「丹波黒豆と大和豚のパテ・ド・カンパーニュ」(右皿手前中央)とガンツホルンの相性が見事だった。
精魂込めて料理してくれたコントワールのお2人には心から「ご馳走様、美味しかった!」と言いたい。
それにしてもこの1年は本当に散々な年だった。特に飲食業に携わる方々の心労たるや、察するに余りある。
来年は自由に人が集まったり外食出来るような状況に戻っているだろうか?そうであって欲しいと切に願う。