音もなく降り注ぐ綿雪 | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。
仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。
By幸田露伴(努力論より)

深々とした暗闇に

 

音もなくそっと降り注ぐ白い降雪物は優しく接地する

 

偏西風の西風に舞い、東へと流れ行く粉雪は何となくの春のおもむきを感じさせるが

 

仰ぎ見て北風に乗って、どこからともなく湧き出るように勢いよく落ちてくる

 

赤ちゃんの手の平サイズのぼた雪は

 

これから、更に厳しい寒さの季節へと誘われる予感をさせるのだった。

 

 

1月の前半だっただろうか、今年1回目の屋根の雪下ろしをしたのは・・・

 

 

あーコレはまた数日後にもう一度二段梯子を屋根にかけ

 

新潟県人御用達のステンレススノーダンプで2時間は

 

降雪と北風と粉雪が身体にまとわりつく中

 

次第にアノラックの中は吹く汗だくとなり、それと同時に着衣を一枚ずつ脱ぎ去り

 

最終的には、ロングTシャツにぼた雪が纏わりつきながら降り落ちた悪魔雪と格闘するのだ。

 

 

1立法メートルの雪は、約1トンの重量を持つ

 

つまり屋根はその重さに耐えて頑張っている。

 

 

 

もうコレ以上は無理だという証拠に屋根は、轟音を立てて潰れゆく。

 

そうはさせまいと人が屋根から雪を払うのだ。

 

雨ならばどれほど楽だっただろうか。

 

雪は日差しの下で眺めるのならば、世間の嫌なもの全てを白で覆い尽くし

 

極寒のダイアモンドダストに身を任せれば、何と美しく神秘的な光景だろうか?

 

だから冬の季節は素晴らしいと思わせる。

 

しかし、夜間の暗闇に乗じて、足音をたてずに天から忍び寄るそれは、

 

その屋根の下に寝転ぶ住民にしてみれば悪魔にも思えてしまう。

 

 

もしかしたら、まかり間違えば降雪の重さで屋根が潰れて下敷きになって

 

圧死してしまうかもしれないからだ。

 

だから、1立法メートル1トンの重さにならないうちに

 

払う雪国ならではの努力が必要なのだ。

 

 

悪魔は怖い顔では近づいてこない。

 

甘いフェイスで気取られないようにさり気なく近づいてきて人を狂わせる。

 

明日はそんな悪魔との対峙を控えている。

 

数十年に一度の寒気後半戦が8日から控えている

 

その前に一旦屋根の雪下ろしをして、そして闇夜に降り注ぐ悪魔の脅威に不安なくして

 

安堵して眠りたい。

 

その為に今年2度目の悪魔払いという仕草の雪下ろしを決行するのだ。

 

と宣言して眠りにつこう。

 

 

ということで、本日も最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。

 

筋肉