今月、溶接機をもう一台買ってしまいました。
理由は、持ち運べないからです。
それまでは思考停止状態で単純に溶接機を買えば良いとばかり考えていました。
半自動溶接機を買ったら、東日本大震災をきっかけに家族で購入を決めた、
今や無用の長物と化している。
結構大きめのボータブル発電機を軽トラックに積んで、溶接機を積んで
それでもって園地を自由に移動しては、荷台の上で
ガソリンエンジンで100Vの発電をしながら、そこに溶接機の100Vコンセントを差し込んで
接続して使えば良いだろう・・・と安直に・・・。
しかしそこには罠がありました。
実は溶接機の仕様書には
発電機を使用する場合には
4.8kVAが必要と書いてあるのです
つまりSUZUKID 80NOVAには、それなりのアンペアも必要だし、ワット数も必要だから
それに耐えうる4.8KVA以上の能力の発電機を要すると・・・。
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自宅のコンセントだと4kVA(40A契約で)~6kVA(60A契約で)供給なので、
ほぼほぼ大丈夫らしいのですが・・・・
ガソリン発電機では、その発電ワット数が機種によって大きく違うらしいのです。
我が家にある結構重い50Kgもする発電機の発電量は28A で2.8kVAが限界です。
つまり・・・全く溶接機に必要な仕事量が足りていません。
使用すれば、電力不足から発電機の過負荷でブレーカーが落ち、
または溶接機のアークが出ないので作業が出来ないのです。
だからといって、自宅からドラムケーブルでコードを延長することは、
延長すればするほどボルトアンペアが不足して、またしても目的の溶接機のアークが出ません。
ですから長いケーブルを使用する場合には100V昇圧機を別途購入して、
途中にかませてつなぐという方法もありますが
そのために3~5万円の昇圧機を買うというのも成功するか否かでもあるので、ためらいがあります。
どうしたら、軽トラックに積んで色んなところに運んで溶接作業ができるのか?
重機レンタル屋で大きな発電機を借りても、まず軽トラックに載せるすべがありません。
んーーーー困った。
その後、色々とネットを検索すると・・・ポータブル発電溶接機が軒並み20万~50万円する中で、
唯一、中華製の5万円台のエンジン発電溶接機を発見しました。
でもしかし、レビューを見てみると、これがまた、厄介な代物なのだそうです。
まず第1に
溶接機としては使えそうですが、電流が120Aと強すぎるのです。
その次にアンペアを弱くする調整ダイヤルがありません。
ですから、ここは一つ
アーク溶接機特有の使い方でもある正極性接続を逆極性接続という方法に切り替えて
アークを弱めて使用する他にありません。
もしくは、アーク棒を1.4mmΦ(ファイ)などの細い径を使うのも手かと思います。
私は、今回2.0mmΦの亜鉛メッキ用を30本購入しましたが
この溶接機は推奨Φが2.5mm~3.2mmΦまで使用できると書いてありますので、
逆極性接続をして、溶接能力を弱くした上で、アーク棒の太さを細くして使用して
母材の厚さ1.2mmに穴が開かないように、連続溶接ではなく
ちょんちょんとした点付け溶接の形で亜鉛メッキ単管パイプを溶接してみようと考えてみました。
もうこれ以上、溶接機にはお金をかけたくはありませんが・・・
買うしかありません。
今回は、人柱的に中華製の曲者を安物買いをしてしまったのですが、心配は続きます。
更に、問題点その4、発電した電気が直流100Vで2口コンセントに供給される仕様なのです。
我々が普段使用する交流AC100Vではなく、これは直流なのです。
ある意味で、大型モーターなどの動作には適するDC仕様かもしれませんが、
AC100V仕様のあらゆる工具を用いる場合には、問題が出るのではないかと心配になります。
ですので、安心するために、3P2P変換プラグや2P2P変換プラグや
2口コンセントなどをかませると
自動的に15A制限をするので、それを前提に考えてみると、
一番の安全策として温度センサー付きのドラムコードを、更に追加購入して
15A制限と、直流電源でコードの温度が上昇した場合に、
自動的に電動工具への電源をカットするようにしてしまえば、
電動グラインダー本体を守れるのではないだろうかと考えました。
中国ではDC100Vが普通なのかもしれませんが、
私は乾電池や、鉛バッテリーの12V以外でしか直流仕様を見たことがありません。
そこが、エンジン発電機でありながら、発電機として使えない理由の一つでもあります。
まぁーとりあえず、移動式溶接機としては使えそうですので、目的としてはバッチリなのですが
発電機で出力した電力を用いた電動工具使用の問題が、次なる心配の種です。
・・・
ということで、お恥ずかしながら、今月は溶接機を2台も買ってしまった
というトホホな内容でした。
やっぱり、真面目に色々と熟慮して購入しないとダメですね。
特に農家の方は、園地の単管パイプを現場で切断溶接修理をする場合には、
発電機の出力の確認と、溶接機の必要な電力量 kVA(キロボルトアンペア)の確認が
非常に重要です
という内容でした。
もしくは、単管パイプを園地で一旦外して持ってきて、屋内で溶接作業してから、
もう一度現場に持って行って再構築するという方法もありなのかもしれません。
皆さんはどうしているのでしょうか?
私は現場でアレもコレも済ませようとして、こんな散々な自体になってしまいました。
本日もご覧いただきましてありがとうございました。