北海道ツーリング2023 夏 その4 | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。
仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。
By幸田露伴(努力論より)

ここは

 

上士幌町 三国峠

 

この写真を撮る為に、わざわざ来ました。

 

 

天気が良くて最高の一枚が撮れたと思います。

 

 

まるでおとぎ話の世界にポツンと降り立ち、小高い丘から見下ろしている感覚です。

 

こんなにいい景色なのにも関わらず、車通りは少なく、

 

時折、1台また1台と通り過ぎていくだけです。

 

これが、東北やら関東近郊なら、必ずと言っていい程、数珠つなぎに押し寄せ、

 

仁王立ちに立ち尽くし何分も景色を堪能などしていられないでしょう。

 

 

もはや目が絶景バカに成り果てて、感動も薄くなってきていますので

 

カメラのシャッターを何度も切ることは無くなってきて

 

1枚か2枚構図を変えて写すだけで満足になっている状態です。

 

 

そうやって北海道に暮らす人々は絶景慣れして、

 

カメラでは現場証明写真しか写さなくなってくるのでしょうね。

 

 

そんな風に思いながら、バイクに跨り走らせていきます。

 

 

のんびりと二気筒エンジンの音を聞き流しながら

 

大雪山を周回し、層雲峡へ向かっている途中に、

 

銀河の滝と流星の滝がありましたので、横道に反れて

 

数台停車している中国人を乗せた観光客のバスの人の流れに混ざって

 

川沿いを歩いていきます。

 

はて?全然・・・滝など見えませんけど?

 

と思ってフラフラ探していると、後ろにある高台に登ると見えると書いてありました。

 

なるほど・・その後は、山道の階段を登ってみて、高い所から撮影してみました。

 

もっと上まで登れたんですが、そこまでの貪欲さが現れませんでした。

 

 

その後は層雲峡を過ぎ、旭川市内を確認します。

 

 

昨年は大雪山からトムラウシまでを縦走登山を行ったので、電車で旭川を訪れ、

 

その前はバイクで北海道中の御朱印を集める勢いで旭川を訪れ

 

ある程度は街を知っているはずだったのですが

 

層雲峡から来てみると、また新しい街に来たような新鮮さがあって

 

街が建て替わって新鮮に感じるのか?

 

それとも前回までの記憶があいまいだったのか?

 

などと考えながら旭山動物園を目指します。

 

 

ここに来たのはエゾ鹿丼を食べる為です。

 

 

入場料を支払ったので、ついでに園を回ってみます。

 

 

男一人で動物を見て回るのは、少し恥ずかしかったのですが、

 

かといって200-600mmの望遠レンズを持ってきて撮影するほどまで

 

粘りたくはないので、チラ見して通り過ぎる感じでウォーキングがてらの観覧です。

 

 

タンチョウ鶴を間近かに見れたことは、ここならではと思いました。

 

 

今度は南下して白金青い池に来ました。

 

 

以前来た時とは様子が全く違っていて驚きました。

 

 

完全に観光地化しています。

 

駐車場やお店、道の駅まであってビックリです。

 

 

前回ここを訪れたのは2018年だったから、5年でこんなにも世界は変わるのか?と

 

時の過ぎゆく速度をここに来て、メチャメチャ感じた所です

 

 

 

観光客は、もはや日本人よりも外国人が9割でしたね。

 

以前までは日本人が殆どでしたので

 

コロナ明けの世相の変わりように驚きが隠せません。

 

云うなれば、

 

「立ちて見、ゐて見、見れど、こぞに似るべくもあらず」(伊勢物語)

 

立って見たり、座ってみたりして幾度も見れども、

 

まるで以前のようではないという感じでしょうか

 

 

ここは、相変わらずいい色の湖面ですが、

 

少し裏の川側に回ると何故だか、げんなりしてしまうのは内緒です。グラサン

 

 

ツーリング途中で一休み。

 

 

北海道はどこもかしこもが観光地。

 

 

喉が渇いてきたのでコンビニでアイスコーヒーブレイクです。

 

ついでにネットで近隣を検索するとコンビニの後ろが千春の家でした。

 

爆  笑

 

千春と云えば、若かりし頃に半年付き合った彼女の名前で、飛び出すハート

 

つい昔のストレートロングヘアーで華奢な躯体は

 

如何にも竹内まりあバリの女を感じさせる、

 

優しい匂いのコロンを付けた人で

 

「斜光に映りし遠くを見たる顔どももらうたげなり」

 

などと思い一目惚れしていました。

 

 

よくよく聞いてみると本命は地元サッカー選手だそうで、

 

私とは二股の保険で付き合っているのだと分かって、

 

初めてのあざとさというものを知り、呆れ、一瞬にして未来が閉ざされた感じがして

 

ずるずると引きずることを嫌った、いや一途を証明したかったのか?

 

それをきっかけに別れた甘酸っぱい経緯を久々に思い出してしまいました。

 

もはや時効×3

 

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「世の中の例として、思ふをば思ひ、思はぬをば思はぬものを、

 

この人は、思ふをも、思はぬをも、けぢめ見せぬ心なむありける」(伊勢物語)

 

解釈として

 

世の中一般に好きな人を愛して、好きではない人を愛さないのというのに、

 

この人は好きでない人も区別を見せない心があった。という意味。

 

 

 

そんな意味深なビジョンが被る千春の家の前で

 

今の呪縛の無い幸せに、心から乾杯のエールを自分に送りました。

 

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さて、それは良しとして、タウシュベツ橋梁の写真を撮るのはこれで2回目ですが

 

少し崩落している様子です。

 

あと何年持つのでしょうね?

 

先日中井精也さんの番組もピックアップされていました。

 

あと数年で崩壊するかも?とのことでした。

 

 

そして、何といっても忘れてはならないのは、メロン熊です。

 

 

夕張メロン尽くしでの上に、富良野の冨田ファームで更に嫌という程に腹いっぱい食べて、

 

血糖値爆上げという罪悪感との戦いをどう折り合いをつけるのか

 

なかなかに毎年悩まされます。

 

その後は夕張道の駅で、またもや難問を棚に上げ置き、

 

スムージーを注文し、もう口からはメロンの香りしか出てきません。

 

そんな感じで腹と心が満たされたら、次に向かう決意が出来ます。

 

 

国道274号線の日勝峠のワインディングは気持ち良く、展望も良く

 

バイクを乗っている人しか味わえないカーブでの倒し込みは

 

まるでサーキットを走っているようで、本当に楽しい道でした。

 

 

高速道路が出来るまでは、道央と道東を結ぶ唯一の道であったことを思わせる

 

何というか、哀愁というか昭和という趣を感じさせる雰囲気の作りは健在で

 

この日高山脈を超えるのに、今なら確実にトンネルを掘るだろうけれども

 

何とかなだらかな平坦地を見つけて、急な傾斜は、つづら折りの形で設計し

 

積載物満載のトラックを走らせようと考えた

 

当時の人の気持ちが手に取るように伝わってくるようです。

 

 

そんな、過去の先人達の思いや、苦労が故の安堵した笑いや笑い顔などの感情が

 

まるで、ここに残されているような気がして、尊いような気持ちにさせられました。

 

そんな日高山脈を下り

 

千歳市、支笏湖と通り過ぎ、洞爺湖を横目に見て、一路室蘭です。

 

というのも、どこもかしこも、道路すらも混んでいて、

 

遊覧船に乗りたくても2時間待ち、飯を食うにも10分待ちとかでしたので

 

自ずと諦め、通過したという感じで室蘭に到着してしまったという訳なのです。

 

 

室蘭の白鳥大橋を一度通ってみたかった思いが叶いました。

 

実は私、高所恐怖症です。ポーン

 

瀬戸大橋では死ぬほど怖い思いをして、膝や身体がガクガクブルブルして

 

途中のサービスエリアで休まなければいけない程・・・

 

全身に冷汗をかく程のビビりです。もやもや

 

しかし、是非とも恐いもの見たさに、この白鳥大橋を走ってみたくて今回来てみました。てへぺろ

 

 

工事をしていたせいで速度制限があったからかもしれませんが

 

恐い思いを感じずに無事に通過できましたOK

 

その後は、安堵して母恋めしと云うものを買いに行きます。

 

 

エンルム マリーナ という場所の奥に販売所はあります。

 

 

これが母恋めしです。

 

ホッキ貝の炊き込みご飯です。

 

 

ついでだからと地球岬に立ち寄ってみましたが

 

デジャブー現象で、初めてのはずなのに?何だか知っているような雰囲気です。

 

なんでなんでしょう?

 

展望台まで歩いてみましたが

 

海は霧がかって、全然見えません。

 

 

少し晴れてきましたが、苫小牧フェリー乗船の時間が迫ってきましたので

 

ゆっくりして居られず、この場所を後にして、高速道路で苫小牧に向かいます。

 

 

高速道路は、相変わらずバビューンと

 

一っ走りで北海道のどこまででも行けそうな感じです。

 

 

下道は夏の期間は、特にスピードに関する交通取り締まりが厳しくて、

 

急ぎの時にはとにかく高速道路に限ります。

 

 

工程の後半は、最早、ある意味で消化試合と云った雰囲気で

 

一場所にゆっくりという事ではなく、

 

あっちこっちという、行きたい場所だけ行くと云った

 

距離ガバ走行になってしまいました。

 

帰りのフェリーうんぬんは省略します。

 

自宅までは気を抜けませんが、北海道での旅の安全に感謝しつつ、

 

大地の精霊の導きによって訪れし北海道の地において、

 

この度は安全の守護を受け

 

また天にも祝福され、交通の危機を及ぼす悪魔から遠ざけて頂き

 

大地に巣くう食の女神からの施しを受け、喜びを得ました事。

 

尚且つ、五体満足に心を満たされながら無事に帰路に着きます事に

 

心からお礼を申し上げて北海道を背にフェリーに乗り込みます。

 

 

また古巣へと戻り、社会に順応するぞいという気持ちで

 

海のさざ波を見ながら頭をリゾートモードから切り替えていきます。

 

 

相も変わらず、フェリー乗り場では、仙台行きのバイカーさん達全員に声掛けさせていただき

 

旅の思い出を聞き、また楽しく会話させていただき

 

その勢いで、フェリーの風呂場ではジャグジーバスに腕をかけ

 

修学旅行並みに見知らぬ者同士で大盛り上がりしました。

 

 

皆さん本当に良い思い出を作られてきた様子でした。

 

 

旅ってやっぱり、全員を童心に戻す若返り効果が多分にあるようですね。

 

 

という事で本日もご覧いただきましてありがとうございました。

 

 

これにて北海道ツーリング編は終了です。