あるおばさんと会話していた若かりし自分。
なまりや方言が強い方で、当時私は東京から帰ってきた青二才の頃
あれほどまでに・・・それこそ同級生イチなまりながら喋っていた自分が
例
「んだらば、まだな! 明日けってきてけねべが、んじゃらば助かっけー」
「ほでねず、あっこから持ってこねば始まんねんだず、まんず・・・まんず」
東京で山形なまりをバカにされ、一生懸命・・・数年間地道に努力して横浜弁を習得し
ナウいじゃん!ばっかじゃね!などと気取って湘南海岸をご機嫌に流していた悪気取りの自分が
山形に戻ってきてからもなまりは悪である云わんばかりに
準標準語使いが抜けずに、同級生からも距離を置かれるようになり
そんな時、知り合ったおばあさんが、健康マニアの方で
〇〇は煎じて飲むと何々に効くだのと一生懸命私に教えてくれた。
しかし、当時の私は抗生物質が一番効くし、何なら鎮痛剤と2つあれば
全ては治ると思っていた時期だけに、
あーそうですかと軽く流して聞き流していました。
しかし、アカソとアオソで出来物に効くとか?って言ってたっけな!?
って不意に思い出したのです。
あれは話の流れから植物であることに間違いはないのですが、使用方法が分かりません。
ということでネットでググることにしたのです。
調べてみると・・・確かにカラムシ属という植物でアカソとアオソというものがあります。
イラクサのミズやアイコに似ています。
ミズには、赤みずや青みずがあり川沿いに生えていますし、
画像はミズ
アイコ(ミヤマイラクサ)は湿地のある場所に密集して生えています。
画像はアイコ
どれも美味しい山菜で、私はいつもこの為に山菜採りに山に入っています。
しかし、イラクサ科カラムシ属のアカソ・アオソは食べたことがありませんが、
一応山菜図鑑の分類で、ネット情報には茎を食べると書いています。
画像はアカソ
このアカソとアオソを調べると、
実際には糸を取るために採取されることが判明しました。
カラムシ属はラミーまたは苧麻(ちょま)という、繊維を取り出して作る衣料用の原料で
エジプトや飛鳥時代にも衣料として織られて使用されていることが分かっています。
動画は苧麻を採取して繊維を取り出す作業の動画です。
これを見ていて・・・( ;゚д゚)アッと気が付きました。
細い繊維を取り出して、撚ってイボの根本を結んで置くと自然に取れるという事を
あの時言っていたかもしれないと気がついたのです。
私はてっきり、草を叩いて、湿布のように皮膚に貼り付けておけば
皮膚病は治ると認識していたのですが、そうではなくて、
イボに一つずつ根本に結んでおけば、数日後には取れると云うことだったのかと
死去後10年以上経ちますが、今ようやくその事に気が付き、腑に落ちた所です。
「あーーー分かったよおばさん」と言う相手はもうこの世には居ませんが、
なんであの時、聞き流してしまったのか?後悔です。
しかしながら、いま現代は何でも金を出せば手に入る時代です。
アカソの繊維を取り出さなくても木綿糸の方が手元にあるでしょう。
ましてや美容整形で数万円でとってもらえます。
動画を見ていると一つの植物を育てて、それからいくつもの作業を経て
ようやく繊維を取り出し、糸を作り、そして織物技術で布に変えていく。
綿や羽毛が尊ばれる世の中で、
天然素材がいくらでも日本には存在しますので、こういった植物を利用した
衣料品を製造し、または使用する文化が生まれないものでしょうか?
リネンのYシャツは、風合いがとにかくかっこいいです。
おしゃれの一つとして、これらの繊維を利用したファッションショーなどで
デザインだけではなく、風合いや着心地なども提案したブランドがあれば
いいなぁ~なんて思います。
糸や生地を取り扱っている会社はトスコ株式会社というのがあって、
さらに、探してみると静岡県浜松市にMaiden Voyageというお店で
こういう繊維の衣料品を取り扱っているみたいですね。
まー私は植物を作る側に興味がある方ですけれども・・・ペコリ。
しかし、全自動洗濯機での洗濯耐久テストではおそらく木綿糸が一番強いだろうから
木綿衣料文化が現在主流になっていると思われ、
洗濯機でホコロバないような、糸撚りから始めなければ、文化発展できないでしょう。
そんな風に思い・・・
今日は胸のつかえが取れたようでスッキリしました。
今も昔もスマホやパソコンや自動車の有無とデザイン、素材の違いだけで、
服を着る暮らしというのは、エジプト時代や飛鳥時代から
何も変わっていないんだなーと思っている所です。
天然素材で作った衣料品を着ればSDGsになるよね。
新疆ウィグル地区の綿強制労働問題も解決できるんじゃない?
シャツとか帽子とか、買い替え頻度の低い衣料品から切り替えていくと最先端かもね?
本日もご覧いただきましてありがとうございました