ミャンマーでドキュメンタリー動画を作るために入国して撮影していた
久保田徹さんが、次から次へ罪を着せられて、そして裁かれています。
8月5日には5000人の署名を、鈴木貴子外務副大臣に渡したとありました。
今回の第一の争点は、ビザ問題。
観光ビザで入国したのが、悪かったとミャンマー側から捉えられたようです。
本来は、金額も変わらないのだから、報道ビザなどで入国していれば
問題は無かったかと思いますが、申請が面倒くさかったのでしょうか?
それとも、報道関係では侵入しにくい場所へ、観光者として入り込みたかったのでしょうか?
そして、もう一つは煽動罪505条という罪に問われ、
いわゆるテロ行為という重大な犯罪を犯しているということでも拘束されている様子です。
報道では、何らかの文字が書かれた旗を3人で所持していた1人が、
久保田さんだと当局が認識しており、映像作家として勲章のような記念撮影のつもりで
撮影したのでしょうけれども、それがミャンマー軍には反乱一味として写ったのでしょう。
とにもかくにも、現在ミャンマーは、中国仏教徒の預言者アシンウィラトゥを中心に
中国・ロシアからの手厚い武器供与を受けて、アウン・サン・スー・チー軟禁のみならず
イスラム系少数民族ロヒンギャ民族がミャンマー政府を影で支えて来たのですが、
あまりにもロヒンギャ民族が頭が良くて、一生懸命に尽くすものだから・・・
仏教徒派閥の軍側司令官ミン・アウン・フライとしては、気に入られずに
軍事力を持って迫害して独裁政権を樹立しようと画策しているのです。
何とか2023年までの間に、暴動を鎮圧したいところであり、
どんな小さな火種でも踏み潰して消火することに必至であり・・・
そんな国内情勢が波乱の中で、久保田さんに白羽の矢が当たったと思われるのです。
アメリカは、ミャンマーの暴動は、ロシアと中国が関わっている
ジェノサイド(民族大虐殺)であると認識しておりますが、
だからといって・・・何らかの支援をするつもりはない様子です。
当然、台湾海峡問題で、ウクライナ問題でロシアと中国とは対立関係を作っていますので
これ以上火に油を注ぐようなことは出来ません。
見守る他はない状況な訳です。
問題は、日本政府の認識と行動です。
民主的に解決するには、久保田さんがミャンマー側で裁判を受けて罪を償う段階になって
初めて交換取引や、条件の提示などを行って身柄引き渡しを要求するのが筋だとは思いますが
日本という立場を活かした威嚇的圧力を持てないものなのか?
もう一つとして、今後、ウクライナやロシア、アフガニスタン・イスラム国などの
紛争地帯や中国傀儡地帯に立ち入った日本人が拘束される場合を考えて
どうやって交渉のテーブルに着かせて、外交取引と身柄引き渡しが可能に出来るのかを
模索して欲しいものだとも思います。
フィフティーの関係も大切ですが、
若干アドバンテージが欲しい状況になっているような国際摩擦の状況になりつつありますから
はてさて、久保田徹さんは、自由を求めてドキュメンタリー報道作家をしていると
ツイッターに書いてありました。
日本に帰ってきてからも、おそらくまたほとぼりが冷めたら
またミャンマーに入国することは考えられる訳で・・・
報道関係者の熱い情熱にも困る所ですが、
まずは無事に拘束が解かれて日本への帰国を果たせるように、現在祈っている所です。
2015年にイスラム国に報道取材のために訪れた 湯川遥菜 さんを救出するために
再度入国した後藤健二さんが、日本国政府に身代金を要求するためにユーチューブで
顔を晒されて、後に両者ともに首を切られて殺害されますが、
外国で反乱軍の捕虜になった場合には、こういった事態も想定されますので
本当に金銭取引以外の外交手段を持ち合わせておくことが
どれだけ大事かを思い知らされた事件でした。
とにかく今回は、正当に裁判を経て、無事に帰国を果たせるように祈るばかりです。
本日もご覧いただきましてありがとうございました