ここは標高300m、
東には2000mの蔵王連峰の山脈があり、西には朝日連峰があり、四方を山に囲まれて、
東の壁と西の壁、まるで天然の要害に囲まれたような安全地帯の中の小さな山に私は立っている。
今日は風が吹いている
風はただ吹き抜けるだけだ。
それに呼応して揺らぐ木々たちと、その間をすり抜けていく音に、私は今、脅威を感じているのだ。
ゴーーー
ボーーー
ザーー-
と勢いよく吹く時ほど、自分が作り出した危険信号が反応するのだ。
いつかは止む。
それがいつか分かれば不安がなく悠長に聞いてもいられるだろう。
また、都会の喧騒というストレスから逃げるようにして自然を求めてきた登山者にしてみれば
この空間全体が織りなす雄大な自然現象についぞ見とれたり、
今日ここに来てこんな体験が出来てラッキーだったと云うかもしれない。
ツイッターの中では、春一番ではないか?というツイートもちらほら見られた今日は
春一番という名称はあくまでも関東の3つの原則(風速9m南風、関東気象台値、2/4-3/21の期間中)
が満たされた時の関東地域限定の言葉であり、
全国的には通じない、つまり共通語っぽく聞こえる方言でもあるのだ。
春嵐と言うまでもない風の吹き方であり、3月は山口県では鹿の角落としと呼ばれたり
広島県では岩起こしと呼ばれたり、
東風や朝東風(あさごち)や恵風などと呼ばれたり、
この季節の突風は各地で名称化されるほど常態化して起きている。
いまここで聞こえている風の音も、脅威を感じてから、ほんの30分で静かになってきた様子だ。
先ほどまでの寒々として恐々とした予感を感じさせる音は、
この場所を離れて遠く東の方に去った気配があり、
まるで雷が遠くに聞こえるようになったかのようにハッキリとそれが感じられた。
風は悪者ではない、空気が気圧という、また地球の自転という、また太陽の公転という
親玉の動きによって作り出されるものだが、風という子分はその力を受けて、
たださすらっているだけなのだが、それを人は吹くと言う。
風は吹く。
風の音で、風がもたらす温かさや寒さによって、人間は季節の変化、
つまりは地球の意志を何気に汲み取っているのである。
今日はこの風の強さによって、畏怖を感じ、またそれは地球ガイアからの
私への何らかのメッセージであったのかもしれないと立ち尽くしながら空を見つめているのだった。
ちょっと、思い込みが激しすぎる結末となってしまいましたが、
ホームグラウンドの千歳山登山をしていると、なぜだか
インスピレーションがバブルのように湧きあがり、また色々なアイデアが浮かぶので
なかなかに楽しいパワースポット(ゼロポイントエネルギースポット)です。
本日もアラカンの妄想随筆にお付き合いいただきましてありがとうございました