普通に生きていると、「オレが一番だ」という気持ちになってきますが、
先日、サビイロクワカミキリという中国産のカミキリムシが初観察されたとのことの報道がありました。
この手の外来種の日本への流入は、今後益々増えていくことでしょう。
だからと云って、殺虫剤だらけに任せておく訳にもいきません。
もう少し根本的な解決策を考える必要があると思いました。
私の家も、果樹農家ですので、樹木1本を大切に30年~50年持たせて、
サクランボを作り続けなくてはなりませんから、農家としては殺虫剤対策が優先だと思いますが、
街路樹や、山にある木まで全て殺虫剤という訳にもいきません。
http://www.hro.or.jp/list/forest/research/fri/hogo/pdfs/satokon.pdf
千歳山で見つけた小さい秋の写真、オレンジ色が綺麗
調べてみると、キツツキなどの鳥が天敵であるとネットに情報がありました。
そして、樹木が生えている環境にも起因しているとありました。
樹木の下から30cm付近に穴をあけて侵入し、樹木の中に卵を産み付けて、幼虫となり、
木の中で暮らし、成虫となり樹木に穴をあけて外に飛び出し、また次の樹木へと移り卵を産む。
つまり、地面から30cmに雑草や隠れる場所があるような環境だと
鳥などに捕食されないために生き残り増え続ける。
そう考えてみた時に、雑草対策や捕食する鳥の数を増やすために、殺虫剤など撒き
鳥や動物の個体数を減らせば、逆に昆虫や虫、雑菌が増えて樹木被害に陥る
という生態系のジレンマが発生してしまいます。
そう考えてみる時に、人間がいくら偉くても、こんなカミキリムシにすら勝てないことを考えると
ちっぽけな存在でしかないことに気づかされます。
そして、殺虫剤や除草剤を空中散布して、世界中から虫を無くせば、
当然、我々の口に入るものは農薬まみれ、殺虫剤まみれの有害なものであり
それを食べれば人間も滅亡すると思えば、そんな白黒をつけたような行動もできません。
あくまでもちょっとだけ人間の有利に働くようにするだけでなければなりません。
このように、いくら人間が頑張って金属を作ろうが、1000億円の金を持とうが、
カミキリムシにすら勝てません。
全て自然を観察すると、さまざまな根源的な人間の在り方と立ち位置を教えてくれるような気がします。
という事で、本日はカミキリムシに教わる回という事でした。
ご覧いただきましてありがとうございました