東北道にて | 独学の道Ⅲ

独学の道Ⅲ

自分で自分を変えることは、到底無理なことかもしれないが、それに望む気持ちの自力論は高尚で偉大である。
仮にその結果が甚だ振るわなかったとしてもだ。
By幸田露伴(努力論より)

書き残したことがありました。
ビニール袋は人命を救うです。
岩手県のとあるPAでカッコイイ外車が置いてあるなーと思って持ち主に聞いてみた所、メッシュジャケットで来てしまったとのこと。
途中雨に打たれてずぶ濡れになり参ったとのことでした。
 
見た所、かなりの年配の方ですが震えています。
 
夏のトムラウシ大量遭難の記憶が蘇りました。
 
通常成人男性には褐色脂肪(震えを作る細胞)は少なく、震えても基礎体温があまり上がることは期待できない。子供は別で、褐色脂肪が多いので日常的にふるえは起こる。
 
そういった概念から、この人はこのまま濡れたままだと低体温症で死ぬかもしれない。
 
話すとまだ冷静に判断ができているので、今保温すれば何とかなるかもしれないと思い、
パニアケースからゴミ袋45Lを2枚取り出し、頭用の穴と両腕を出す穴をハサミで作り、
素肌の上に来てもらい、その上に濡れた着衣やメッシュジャケットを着れば体温が上がるだろうから、
体温が温まったらすぐに高速道を降りてコンビニでカッパを購入するかワークマンのライダーズレインウェアは安くていいよと洗脳してきて後にする。
 
あの人は今、生きて帰れただろうか?
バイクは高級でも、意識も高くして乗らないとねーと感じながらの帰り道でした。
 
ゴミ袋は命を救うでした。