「我が国スキー発祥の地」が謳い文句の妙高の酒。
妙高酒造は「妙高山」銘柄で知られる蔵ですが、この「越乃雪月花」シリーズには相当力を入れているようで、「瓶燗火入れ」「低温瓶熟成」「受注出荷」などを基本に据えています。

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22BYですから、1年半以上寝かせた酒ですね。

2004年にニューヨーク・プラザホテルのオイスターバーで採用されたのを皮切りに、輸出戦略商品としての位置付けもされているようですが、海外向け酒名は「こしのせつげっか」では発音しにくいので「Seasons-Serenade」。

「雪月花」が冬や秋や春など、四季のうつろいを表わしているからです。

純米大吟醸を名乗る酒は数多くありますが、この酒はスルリと優しく味わい深い。
香りも鼻につくことはない。

この晩は、それまで無濾過生系を多く飲んでいたこともありますが、余計に癒された感覚がありました。
カウンターで隣りのちょっとエロっぽいオジサンが飲んでいたお酒。
「オイシイですよ」と勧められ、私も注文。

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「Non-Stop Erotic Cabaret」
調べたら80年代の「エレ・ポップ」の2人組ユニットなんだそう。

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そのポップサウンドが好きなのかと思いきや、裏ラベルには何もそれらしいことは書かれていなくて、むしろカマトトぶっている。

「仙禽(せんきん)」らしい香りの立ち上がる純米酒。
キャバレーらしく「華やか」めということか。

「Non-Stop Erotic Cabaret」
隣りのオジサンはこのラベル、ネーミング、香りに惹かれたのだろうか。

でもこのオジサンは、ロシア人や中国人をこの日本酒処に連れてきて、日本酒ファンにさせたと言う。
「アルコールはただ酔うだけのもの」から「味わうもの」に目覚めさせたと。

あとから店主に聞けば、そのロシア人や中国人は女性との事。
ますますこのオヤジ、あやしい。
「笊籬(いかき)採り」というモロミから清酒を取り出す珍しい手法で造った酒です。

現在最も一般的なのは「ヤブタ式」という、長さ数メートルある大型のアコーデオン状の搾り器で圧力をかけて搾り出すのが、一番粕歩合が少なく効率的な清酒がたくさん採れる手法です。

大手蔵でも一部の大吟醸クラスの酒などの搾りで使っているのが「槽(ふね)搾り」。
ボートというより棺おけのような船形の長方形の桶にモロミを袋に入れて重ね、上から圧力をかけて搾るもので、製造者の名前をとって「佐瀬式」と呼んだりもします。

こちらは粕歩合が40%以上になるので、より贅沢な搾り方ですが、蔵によっては「ヤブタ」を持たず、これで普通酒の原酒まで搾っている所もあります。

さらに贅沢なのは「袋吊り」で、これはモロミを入れた袋を酒取り用タンクに渡した棒に文字通り吊るして、圧力をかけずに地球の引力のみで搾るものです。
これはフネよりもさらに高級な搾り方ですね。

そして今回の「笊籬(いかき)採り」は、モロミの中に笊籬状(ザルのようなもの)のスクリーンを沈め、その浸透で酒を集める技法で、「袋吊り」でも避けられない空気に触れての酸化や、香気成分の揮散も防ぐことができるものです。

奈良県の「油長酒造」が研究を重ねて、独自に創り出した試みです。

具体的なイカキの形はラベルの端っこに描かれています。
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右下の逆三角形がそれです。

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「頭で酒を飲む」ではないですが、そういう理屈を知ると確かに優しい柔らかい口当たりのような気がする。

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裏のラベルは、「もろみ日数」を一番強調しているところが面白い。

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酒名「風の森」のように爽やかなこの笊籬採りの無濾過無加水生酒は、酒のセミプロTさんに紹介してもらった大森のT's Barではじめて飲みましたが、その後錦糸町の日本酒処でも置いてありました。
秋限定のお酒のようですが、話題性から今人気なのでしょうか。
美味くて、ユニークで、面白い酒がありました。
9種類の酒米酒のブレンドです。

「まんさくの花」が1年に一度行なう最高のブレンド酒です。
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ラベルにブレンドしたお米が描かれていますね。

具体的には、こうした酒米を混ぜて醸すのではなく(性質が違うから難しい)、それぞれの酒米で造った純米吟醸・純米大吟醸原酒を、調合して完成させたものです。

いわば日本酒の「シングルモルト」!
蔵元と杜氏がブレンダーです。

具体的な調合割合は、最下部のリンクをクリックしていただくと商品説明でご覧になれますが、これがなかなかの優れもの。

ワインのような(という表現は良くないかも知れませんが)サラリと流れる口当たり。

ひと口、ふた口ではサラリとし過ぎかという印象がありましたが、飲むほどに飲み飽きしない日本酒らしい旨味の凝縮で満足度は高まります。

我々12人でテイスティングして、11種の酒の中から3票を投じる「お好み審査」で、同点最高位の7票を獲得しました。

一升瓶の1/3くらい残ったこの酒を、会場の後片付けをしていたら「持って帰りますか?」と言われたのに、ヘンに遠慮して持ち帰らなかったのを今になって後悔しています。

人気酒・飛露喜の特撰純米吟醸。期待感が高まります。

この蔵もあと10年前後で創業200年を迎え、江戸・文政年間から酒造りをはじめています。

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詳細スペックは非公開の蔵ですが、山田錦を50%まで精米した純米吟醸酒です。
アルコール度16-17度。

飛露喜といえば、特別純米無濾過生原酒でブレークしましたが、この特撰純吟はなかなか店頭でも見かけることはない。

果たしてお味は?
さすがに綺麗な造りで、「いい酒」です。

ですが、旨味に乏しい。辛口に感じる。

個人的な好みとしては特純・無濾過生原酒が勝る。

私たち12人が飲んだ中で、持ち票3票でこの飛露喜に投じた人は、わずか2名でした。
酒は嗜好品だから好みはいろいろですが、ネームバリューに動じない「旨い日本酒を飲む会」の酒飲みの皆さんは、なかなかの主張をお持ちのようです。
昨年の3月、陸前高田市が津波に襲われていくニュース映像の中で、「酔仙」の広告塔があっという間に飲み込まれていく場面を見ました。
それは衝撃的な一瞬でした。

昨年3月15日のブログ
陸前高田市「酔仙酒造」 震災お見舞い申し上げます

壊滅的な被害を受けた酔仙酒造でしたが、「この酒を途絶えさせてはならぬ」という金野社長の強い意志が再建に向けた行動につながります。

その年の夏の終わりに、岩手県内の一関市千厩(せんまや)町に同業酒造者から休業蔵を借りて手探りで醸造を再開、秋に同蔵名物の「雪っこ」蔵出しにこぎつけました。

昨年の終わりに、酒友が入手してくれたその「雪っこ」と「初酒槽」を飲んだときは、思わず目頭が熱くなりました。


そして、酔仙酒造はこの晩夏に隣りの大船渡市に新工場を完成させ、新たな一歩を踏み出しました。

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中央の写真パネルが新工場「大船渡蔵」です。

蔵の皆さんのやる気あふれるお元気な姿に、逆にこちらが励まされます。

私たち日本酒愛好家は、東北・北関東の被災した蔵のことは忘れない。
そしていつまでも応援します。

しばらく前になりますが、「日比谷バー」グループのカクテルコンペティションが、東陽町のホテルイースト21で行なわれました。
その時のお土産の日本酒です。

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日比谷バーというのは、都内を中心に20数店舗をかまえるショットバー・グループですが、銀座5丁目に「SAKE HALL」という、”日本酒カクテル” 専門店があります。(すみません、私は行ったことがありません。)

洋酒バーのグループが、若い世代に日本酒を知ってもらおうと、このような店舗をはじめたことに敬意を表します。

その関係でカクテル競技会のお土産が日本酒になったようです。

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パッケージはまるでワインかのようですが、中身は埼玉県上尾市の「文楽」によるもの。
しかも精米歩合55%の純米酒です。

東京に極めて近い酒蔵ですが、不勉強ながら飲んだことがありませんでした。


この面白いラベルの酒を一人で飲んではもったいないので、東京国税局酒税部門に勤める酒友主催の飲み会に持ち込みました。

私自身は飲んでみて、オーソドックスなそしてある意味古風な味わいを持つ香りを抑えた日本酒だな、と思いましたが、
女性陣は「ワー、フルーティ!ワインみたいで美味しい!」との評価。

持ち込んだ私に対する気遣いもあるでしょうが、それ以上にラベルのツラ構えに影響されているのではないかと思われます。

鑑定官室所属の現役鑑定官氏は「ウン、しっかりした造りですね」とのコメント。


文楽は創業明治27年の酒蔵ですが、伝統芸能である“文楽”の名前を冠した理由は、義太夫・三味線・人形遣いの三位一体の精神を、米・水・麹で造りだす日本酒に生かしたいとの思いが込められているとのことです。

平成19年に新築された蔵は大きなガラスが張られた近代的な建物で、従業員数も50名を超える中堅メーカーです。

というようなことを今回を契機に勉強しましたので、今後どこかの居酒屋で見かけましたら、普通のラベルの文楽を飲んでみたいと思います。
仕込み水の代わりに清酒で醸す貴醸酒が、一ノ蔵から発売されています。
ほのかな甘味と酸味と熟成風味が「貴」という字にピッタリな高貴な印象を与えてくれます。

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昨年、東北復興支援の一環として、東京のパティシエが宮城の酒を使った菓子作りがTVなどで取り上げられています。
偶然に目にした番組では、東京・尾山台「オーバンビュータン」のパティシエが、この一ノ蔵の「Again」を気に入って使っていました。

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「Again」の命名は、「もう一度」に加えて宮城県の方言である「アガイン=召し上がれ」の意味も込めたそうです。

「冷や~常温がおすすめ」と書かれていますが、もともと「冷や」は「燗」ではない常温の意味だったはずですが、いつしか「冷やす」と同義語になったようです。

古い居酒屋に行けば、「冷や」と言うと常温のコップ酒が出てきますけど。

そういえば、貴醸酒を燗付けしたらどうなるのだろう?
一度飲んでみたいものです。

昨年11月23日にNHKのドキュメンタリー番組で放映されていた、元陸前高田市の「酔仙酒造」が毎年秋に造る「雪っこ」を呑みました。

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ご案内の通り、酔仙酒造の蔵は津波で全壊しましたので、同じ岩手県の一関市千厩町にある「玉の春」を造る岩手銘醸から一部施設を借りて醸したものです。

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陸前高田市のシンボル「松林」の中で唯一の残った一本松のイラストに、「がんばっぺし」と書かれ、
「ご支援に感謝 再デビュー」
「福幸生原酒 雪っこ」
「一生懸命つくりました」
と、何か熱い気持ちが伝わってくるような文字が並んでいます。

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飲み方、楽しみ方(例えばライムを数滴たらしたりとか)などが書かれています。

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アルコール度数は20-21度と高い。

陸前高田の人たちは、毎年この「雪っこ」を飲んで冬の訪れを感じていたという。

だからこそこの蔵は、蔵人数名の尊い命を失いながらも、復興のシンボルとして、意地でもこの「雪っこ」を造った。

そして、それを応援した岩手銘醸の心意気。

なんとも外を吹く風は寒くとも、心の暖まる酒ではないか。

本当に飲んで感動する酒とは、こういう酒なのだろう。

さて、もう一本は一升瓶の酒「初酒槽」。

初日の出をバックに鶴が飛び、宝船が帆を揚げて進んでいます。
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新米仕込の無濾過本醸造生原酒です。
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アルコール度数は19-20度なので、いくら復興支援とはいえ飲みすぎに注意です。
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陸前高田の本社蔵は跡形もありませんので、これも一関市千厩の岩手銘醸が「玉の春」を造っている工場の一部を借り受けて、製造しています。
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「復興酒」という思いを抜きにしても、けっこう飲める旨い酒だと感じました。

醸造場は千厩(せんまや)という内陸に移りましたが、三陸の漁師酒として親しまれてきたその力強いDNAは、今季も健在という印象を持ちました。

聞くところによれば、酔仙酒造の社長さんのご長男は、埼玉の神亀酒造で7年間修行したらしいですね。

「田酒」を造る青森・西田酒造店の酒。私のお気に入りの酒の一つです。

「喜久泉」は創業以来造り続けられてきた銘柄で、主に地元で飲まれてきました。

純米系のラインアップが「田酒」で、昭和49年に登場しています。

「喜久泉・吟冠」は青森に行くたびに買ってきます。駅構内の売店でも売っていますから。
『華吹雪』を60%まで精米した吟醸造りの酒ですが、4合瓶1000円ちょうどという価格がうれしい。

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「生詰」だということをあとから知りました。

飲む角度によって若干アルコール感を持つこともありますが、やはり田酒のアイデンティティであるあの含み香は健在です。

過度に香りやコクが料理を邪魔することもなく、極めて自然に飲めるし、さりとて単独でやっても飲み飽きすることなく、酒の旨味を味わうことが出来ます。

都内で売っている店、つまり送料がかからずに入手する手立てを残念ながら知りません。

「喜久泉」を扱う店はあっても、高級酒である「善知鳥」(一升瓶8600円の大吟醸)しか置いてなかったりしますので、まったく対象外です。


どなたかご存知でしたら教えていただけると嬉しいです。