忘れられないお産 | いのち、だいじに。

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ヒーリング女医☆かんなのブログ

おはようございます。

マンションのメールボックスにステッカー貼ったらチラシ類がまったく入らなくなって地味にストレス減った 辛口ヒーリング女医☆かんな です。

貼ったステッカーはこちら↓

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

産婦人科医でお産に携わったことがあるひとなら

何年たっても忘れられないお産って

ひとつやふたつはあると思う。

 

 

 

そのお産の経過すべてかもしれないし

お母さんとのやりとりかもしれないし

自分の気持ちかもしれないし

いろんなパターンがあると思うけど、

 

 

 

ふと思えば私にも

忘れられないお産って結構ある。

 

 

 

 

 

どれかひとつって言われたら。

 

医者になって2年めに経験したお産。

 

 

 

2人目のご出産で

入院してきたときにはもう陣痛がかなり強かった。

子宮口ぜんぶ開いてたから、そのまま分娩室へ。

 

 

赤ちゃんの心拍を確認しようと

スタッフがモニターをつけたら

 

 

 

とれない。

心拍が確認できない。

 

 

 

赤ちゃんの頭はもうそこまできてる。

 

でも、聞こえない。

 

 

超音波持ってきてもらった。

お母さんのおなかにあてた。

 

 

 

 

心臓、止まってた。

 

 

 

 

 

すぐに小児科の先生を呼んでもらった。

 

 

立ち会い分娩でダンナさんもいたから、

その場で説明した。

 

 

 

 

 

赤ちゃんの心臓が動いてないこと。

 

うまれたらすぐ小児科の先生にみてもらうけど、

厳しい状態だと思ってもらったほうがいいこと。

 

 

 

 

それからほんとうにすぐうまれた。

私が、とりあげた。

 

 

すぐに小児科の先生に診てもらったけど

 

 

 

 

ダメだった。

 

 

 

 

 

あとできいたら

何日か前から

胎動がはっきりしなかった、って。

 

 

もしかしたら亡くなってから結構経ってたのかもしれない。

 

 

 

 

その後、そのお母さんは

赤ちゃんの声が聞こえない病棟にうつってもらった。

 

何度もお部屋に行って、いっぱい話した。

 

1日2時間も3時間も、いろんなこと話した。

 

 

赤ちゃんのこと

上の子のこと

妊娠中のこと

家族のこと

 

本当に本当に、いろんなこと話した。

(中身は覚えてないけど)

 

 

 

うまれてきた赤ちゃんに名前をつけて

抱っこして

いとおしそうに頬ずりして

 

涙してたお母さんを覚えてる。

 

 

 

 

 

数年後。

外来に出るようになってた私のところに、

そのひとが来てくれた。

 

「妊娠しました」って。

先生に診てもらいたい、って。

 

 

 

 

赤ちゃん元気で、

特に問題なく経過して、

陣痛が来た。

 

 

 

そのひとのお産には

どうしても立ち会いたかったから、

入院するときに連絡してもらった。

 

 

そして、あのときと同じように

赤ちゃんをとりあげさせてもらった。

 

 

 

生まれた子は、元気に泣いた。

 

いっぱい、ないた。

ご家族も、私も。

 

 

 

 

落ち着いたときにお父さんが

 

「先生にとりあげてもらって、やっと一区切りついた気がします」

って言ってくれた。

 

 

 

それがなんだかうれしくて、また少しないた。

 

 

 

 

もう25年以上前の話。

 

 

 

 

赤ちゃんがおなかの中で死んでしまうことを

子宮内胎児死亡といいます。

 

 

妊娠22週以降に亡くなってしまうのはまれ。

このときみたいに、産み月に入ってからは

本当に、まれ。

 

 

 

このタイミングで還った赤ちゃんは、

どんな決意で還るんだろう、って思う。

 

 

最初からそのタイミングで還るつもりできたのか

途中で「今じゃない」ことに気付くのかはわからないけど、

(多分その子によって違うんだろうけど)

 

 

 

 

その経験をお母さんにさせることは

お母さんがつらい思いをすることは

 

子どもからすれば

大好きなひとを悲しませることになるわけだから

子ども自身もとてもきつい経験になってるのかもしれない。

 

 

 

でも、それが必要だって

 

自分自身にも

お母さんにも

家族にも

それが必要だって

 

決意して、還る。

 

 

 

 

すごいよね。

 

 

 

自分が「生まれる」ことよりも大切なことがあるんだってこと。

少なくともその子はそう決めたんだってこと。

 

 

 

そうして、自分の想いを貫いたんだなって

今ではそんな風に思います。

 

 

 

 

待ってるこっちとしては

うまれてきてくれればいいのに、って思うけど。

でも、その子の選択を尊重するしかないのだもの。

 

 

 

 

これからも

(正直あんまりそーいう場面にはあいたくないけども)

もしあったなら

その子の想いをお母さんに伝えられるように。

 

 

 

 

 

そして、命をもって

生まれてきてくれる子への感謝と祝福を胸に。

 

 

 

 

 

 

 

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