百劫の長い前世の修行を終え、地上に降り立った釈迦。一国の王子として、何不自由なく成長するが、天界の意志に導かれ、現世の苦悩を体験する。そして、ついに出家の決意を固め、“真理の道” への第一歩を踏み出すことになる............。後に仏陀となる釈迦を求道へと駆り立てた現実とはいったい何だったのだろうか。
父シュッドーダナ王の懸念が ..........
シュッドーダナ王(お釈迦様の父)の心に、ひとつの心配が鉛のよう固まりのように重く広がりつつあった。 「マハーパジャパティよ、私は、王子の能力には何の不安もない。王として必要な学問と技芸を瞬く間にすべて終了してしまったばかりか、教師さえもしのいでしまった。
だが私は、このごろアシタ仙人の言葉を思い出すのだよ。よく考えれば、仏となるというのは出家をすることだ。つまり王子ではなくなるのだ。私の跡継ぎは、シッダールタではなくては絶対に困る」
「そうですね」 あの子は際立って美しく、頭脳も秀でているのですが、普通の青年が好むような遊びをしません。卓越した楽団の音楽を聞かせても、妖艶な舞姫の踊りを見せても、豪華な食事を用意しても興味を示さないのです
「ふつうの青年としての遊びを嫌うということは、やがて出家を決意するとも考えられるではないか。それは何としても避けなければならない。いい方法はないものだろうか」
考えたあぐねたシュッドーダナ王は、ひとつの名案を思いついた。妃を迎えるのだ 王子は16歳になっていた。適齢期といってもいい年に達していたのである。 清楚(せいそ)で、賢く、美しさにあふれた一族の名門の娘、ヤショダラー(耶輸陀羅、やしゅだら)が選ばれた
シッダールタとヤショダラーの新しい生活は、天上界をこの世に移したように限りなく華麗で贅を尽くしたものだった。父の配慮で、不快なもの、不吉なもの、不浄なものは、一切目に触れないようにさせられた
宮殿の高楼(こうろう)に住み、歌、踊り、音楽に囲まれて何ひとつ不自由ない日々が続き、しばらくは、地上に降りることもなかったほどだった。
やがて、ひとりの男の子が生まれた。シュッドーダナ王は天にも昇る気持ちで、数々の誕生の儀式を行った。一族の繁栄のの証(あかし)として孫が生まれた喜びに満ち満ちしていた。「これで、シッダールタが出家することはあるまい。ああ、これでひと安心だ!」
しかし、王子は生まれたわが子に「ラーフラ」(羅睺羅、らごら)という名前をつけていた。自らの生涯の「束縛」 あるいは「障害」 という意味だった。父親の安心とは裏腹に、すでに出家の決意が胸のうちに育ちつつあるのだった。(釈迦の本、学研参照)
次回につづきます。
追記、天の定めというか、父親としては当然の思いでしょうが、親子双方に辛い試練を迎えなくてはなりません 辛い選択ですね
法華経は釈尊の肉声の教え、経典です。 是非とも、
釈尊のご慈悲を体験してみてください(西洲)
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