少しだけ、学習する組織の勉強をしました。草野球から帰ってきて寝てしまったため、あまり勉強する時間が取れませんでした…。
まず、学習する組織の全体像から。
「学習する組織」に関するわかりやすい定義としてGarvin (1994)があります。それは、
A learning organization is an organization skilled at creating, acquiring, and transferring knolwedge, and at modifyng its behavior to reflect new knowledge and insights (Garvin, 1994)
要するに、「知識を創造、習得、移動させる技術に優れ、新しい知識や洞察を反映させて行動を変化させることができる組織」という感じになるのかな。
次に、「じゃあ誰が学習するのか?」という質問がほぼ毎回出るのですが、それは個人の学習者です。学ぶのは個人だけど、その影響は個人だけに制限されるわけではありません。
例えばJill (2010)では、学びを4つのカテゴリーに分類しており、それは
①Individual Learning
②Team Learning
③Whole organizational Learning
④Community Learning
です。それぞれの定義は、またいつかタイミングを見てご紹介しますね。
そして、今学期個人的に興味を持っているのがIndividual Learningの部分。今学期は、「批判的思考」や「考える力」を徹底的に伸ばすべく取り組んでいたりします。
(参考記事:2015年3月17日:批判的思考や考える力)
個人がより良い学習者となることが、「学習する組織」を構成する需要な要素の一つです。
それで読んでいたのがこの本。Learn or Die。より良い学習者とはどうあるべきかについて丁寧に書いてる本。
今日、少し興味を持ったのが学びにおける「エゴ(Ego)」と「恐怖(Fear)」の影響について。Hess(2014)が言うには、どちらも個人の学びに悪影響を与えるものと言われています。ここ、以前書いてるのですが、もう少し考えてみたい。(参考記事:2015年2月17日LEARN OR DIE)
個人的にも、エゴと恐怖が学びに悪影響を与えているというケースが多々あることから、この部分に引っかかっているんじゃないかな。たぶん。
Egoの例として、間違えたくない、stupidと思われたくないという思いであったり、悪い成績や仕事を失うなどの結果を連想させます。
Fearも同じように、恥ずかしい思いをしたくない、立場を悪くしたくない、嫌われたくないという思いにつながり、それが学びを止めることになります。
個人の学びを促進させるためには、このエゴと恐怖についての理解が不可欠。
そのため、多くの教育学者は、より良い学びを引き起こすための環境として
①学習者にとって脅威となり得るものは最小限であること
②異なる考え方を受け入れる土壌を作ること
と述べています。要するにエゴや恐怖が出にくく、学習者をディフェンシブにしない環境作りですね。そうすることで、学びに対してよりオープンになり、異なる考え方や世界観を自分のメンタルモデルに取り入れることができる可能性が高まるようです。
*ちなみにHess (2014)は、Learningという言葉を「新しい経験や証拠を元に自分のメンタルモデルを修正したり、完全に変化させるプロセス」と表現しています。
「学びに対してよりオープンになる」
自分に対して言い聞かせるべき言葉ですね。学びに対して、自分のメンタルモデルを修正することに対して、より開放的な自分であれ。この考え方は、以前書いた「アートを用いたリフレクション」の部分と少し重なるところがあるような。
がんばれ、自分。