第3章-1 丹生東城
障子堀をもつ城。
従来から外来勢力北条氏の肝いりで
造られたという説が有力。
西に近接する新田岩松氏(後閑氏)の居城丹生城の存在もあり
付城とも考えられている。
しかし、本書では
在地系の土器しか出土していない点に疑問をもち、在地勢力に引き寄せている。
内部の建物も政治的な意図をうかがわせる
しっかりした配置である。
これらを総合的に判断すると
侵攻者は小幡氏に行き着いたのである。
この城は戦闘よりも実質的な支配に重点が置かれていた面がある。
ただし、戦闘的な面は失われたわけではなく
今後どう折り合いを付けていくのかが
待たれる。
