I Miss You So / Chance Of A Lifetime | シネマ、ジャズ、時々お仕事

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I Miss You So
Tamara Hayes and Jackie Paris (vocals) with Orchestra conducted by Ralph Burns,
Chance Of A Lifetime
Jackie Paris and Tamara Hayes (vocals) with Orchestra conducted by Ralph Burns.

Recorded in 1954.

ジャッキー・パリスは1947年にMGMレーベルで初録音の機会を掴んだ後、約10年間に亘って、大小のレーベルに30曲ほどの録音を残しています。これらはいずれもシングル盤(当初はSPフォーム、50年代半ばからはEPフォームでも併売されたようです)として発売されましたが、コーラル(ブランズウィック)に録音されたうちの5曲が、コーラルの10インチLP“That Paris Mood”とのカップリングで12インチLP“Skylark”(ブランズウィック原盤)にまとめられたのを除くと、LP時代に入ってからまとまった形では再発されず、数曲が散発的にオムニバス盤に収録されるにとどまり、長年、コレクターの頭を悩ましてきました。このRCA録音も、80年代前半、関信行氏が「レコードコレクター」誌に連載されたパリスのディスコグラフィーから私は存在を知ったものの、SPフォームでの発売ということで蒐集の対象外。どこかでパリスのシングル盤を集大成してくれなければ、一生、聴ける機会もないだろうなぁ、とあきらめかけていたのですが、21世紀に入って、たまたまE-Bayのオークションで45回転盤が手頃な価格で出ていたのを見つけ、ようやく入手することが出来た次第です。なお、写真のように、入手した品はホワイト・レーベルのテスト盤(恐らくはプロモーション用コピー)で、実際に発売されたEP盤はブラック・レーベルであったと想像されます(なお、マーキュリーのマークが付いた袋はオリジナルではありません、為念)。
タマラ・ヘイズは、50年代の前半に数回のレコーディング機会があったようですが、バックグラウンドやその後のキャリアに関しては、色々調べてみましたが、よくわかりませんでした。ご存知の方がいらっしゃったら、ご教示頂ければ幸いです。ただ、この録音を聴く限り、ダイナ・ワシントンを少しマイルドにしたような、ブルージーな歌いぶりで中々の好唱を見せています。一方、パリスも、彼がもっとも魅力を発揮するスロー気味のミディアム・テンポに乗って、独特の引きずるようなフレージングを開陳する一方、ヘイズのバックに回った時には、得意のスキャット・シンギングでオブリガートを付けるなど、芸の細かいところを見せています。

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なお、これら2曲のうち「I Miss You So」の方は、2005年頃にフランスで発売された2枚組のオムニバスCD「50 Sublimes Chanteurs de Jazz: 1940 - 1953」(上写真)にも収録されています。このCDは現在でもamazon等で入手可能なようですが、私はこの1曲をMUSICOからダウンロード購入しただけなので、詳細は不明です。しかし、使用可能な音源の都合なのでしょうが、「50人の高貴な男性ジャズ歌手」と銘打ちながら、女性歌手とのデュエット、それも原盤のクレディットでは女性の名前が先に出ている録音を収録するという、コンピレーターのセンスには若干の疑問を感じますが(藁)。