残念ではありますが… | まだまだ続く独り言

まだまだ続く独り言

在米スポーツライターの雑記帳

もうすでにニュースが流れているように、デルレービーチ・オープンで準々決勝進出を賭けた2回戦で、錦織選手が第1セット途中で棄権しました。

実は、この日は立ち上がりから何かが変でした。いつもならコートを縦横無尽に走り回る錦織選手が、なぜかほとんど動かず簡単にサイドを抜かれるシュッとが続いていたのです。

そして第5ゲームをいいところなくラブゲームでブレークされてしまいます。さらに第6ゲームを相手に簡単にキープされると、次のサービスゲームの準備する仕草も見せず、コートを離れ主審の元に向かいました。あまりにあっけない幕切れに、最初はファンも何が起こっているのな理解できず、棄権だとわかるとあちこちから大きなため息が漏れました。

デルレービーチ8

もちろんあいてせんしゅにとっても突然の棄権でした。握手を交わした後のガバシビリ選手がそのまま錦織選手元に行き、心配そうに声をかけるほどでした。

昨年もここデルレービーチの1回戦で途中棄権していますが、その時は左脇腹痛でした。1回戦に続きこの日も左脇腹にテーピングをしていたので、棄権直後は左脇腹に異常が発生したのではと想像しながらメディアセンターに戻り、錦織選手の記者会見を待ちました。

原因は報道にもあるように、左脚付け根の痛みでした。今日になって明かしてくれましたが、メンフィスから移動してきた日の練習中に突如痛み始めていたそうです。たぶん前週の全米選手権でのプレーで溜まった疲労が、痛みというかたちで出てしまったのではないでしょうか。

これも本人が改めて明かしてくれましたが、1回戦でも痛みを抱えながらのプレーだったようで、棄権を考えながら最後までプレーを続けていたということでした。実は試合中も左脚を気にする動きをしていたし、試合中ずっと優れない表情をしていたので、試合後に質問をぶつけたところ「大丈夫」だと言っていましたが、やはり問題はあったんですね。

デルレービーチ7

でも今回の棄権は懸命な決断だと思います。今回の左脚の付け根は錦織選手にとって初めての負傷箇所です。ここで無理をして悪化させることで、復帰時期が長引いてしまう可能性だってあります。テニスの調子自体は素晴らしい状況だけに短い休養で復帰できた方が本人にとっても有益ですし、3月のマスターズ2戦にも万全の状態で臨むことができるからです。

本人の説明では動く度に痛みはあるそうで近日中に精密検査(MRI検査)を受けるそうですが、もし以上がなければ来週のアカプルコにも参戦する可能性もあるそうです。とりあえず一安心です。

いずれにせよ現在の錦織選手のテニスは魅力一杯です。来週は無理しなくてもいいので、ランキング上位選手が集まる3月のマスターズ2戦でファンを喜ばせるプレーを期待したいと思います。

今日はこの辺で…。