大きな大きな勝利! | まだまだ続く独り言

まだまだ続く独り言

在米スポーツライターの雑記帳

再びメンフィスからのブログ更新です。

今日は予定通り、錦織選手の準々決勝が行われ、苦しんだ末に逆転勝利で準決勝進出を決めました。

いや~、それにしても危ない試合でした。第2セットの出だしまで、試合内容を見ていて錦織選手の勝てる要素は皆無といっていい状況でした。

錦織選手にミスがあったのもあったのですが、それ以上に相手のボゴモロフ選手が立ち上がりからほぼ完璧なテニスをしてきたのです。1stサーブをビシビシ決め、ストローク戦で面白いように錦織選手を振り回し、そこから錦織選手のミスを引き出すという理想的な展開でした。実はコートサイドから撮影しながら、心の中で「これはやばいかな…」とドキドキしっぱなしでした。

そんな嫌な流れを断ち切ったのが、錦織選手の粘りでした。とりあえず写真をご覧ください!

錦織選手4

そしてもう一枚。

錦織選手5

態勢を崩しながらも、とにかくボールに食らいついている姿を理解してもらえるかと思います。そうなのです!好調だったボゴモロフ選手のショットを粘り強く拾いまくることで、徐々に相手のリズムを狂わしながらプレッシャーを与え、逆に相手のミスを引き出す展開に持ち込むことに成功したのです。

それを物語るように、第2セット途中からショットが決まらなくなり、ボゴモロフ選手が明らかに苛立ってきました。それと時を同じくするように、今度は錦織選手のサーブが徐々に安定し始め、今度はサービスゲームを簡単にキープしながら、相手のゲームではほとんどデュースに持ち込み、徐々に相手を追い詰めていきました。そして第2セットを6-3で奪うと、第3セットはすっかり錦織選手の独壇場になってしまいました。

今年はシード上位選手が姿を消していく波乱続きの大会になっている中、今日のようなテニスをしたことで錦織選手の精神的な強さを際立たせたように感じました。

試合後本人も話しているように、まだまだショットの状態は本調子ではありませんが、その中でもきちんと勝ちきるテニスができることが今年の錦織選手の強さなんでしょうね。

このまま調子を上げていき、3月下旬のマスターズ2戦に臨むことになるわけですから、否応なしに今後の活躍に期待が高まってしまいます。

まずは第1シードとしてこの大会をしっかり連覇して、次週以降につなげて欲しいものです。明日の準決勝も頑張って取材(応援?)します。

今日はこの辺で…。