先ごろ出向いた諏訪湖畔ぶらりの余談をもうひとつ。タケヤ味噌会館で信州味噌ラーメンを食しつつ、窓外に目をやれば、諏訪湖周回道路の向こう側に大きめの建物が見えておりまして、諏訪湖間欠泉センターであると。

 

昨秋の諏訪湖ぶらりでは間欠泉センターの脇を通り過ぎついでに、かつては高さ50mと世界第二位を誇った間欠泉が今ではぶわっ!と噴き出すことがなくなってしまった…ということだけ触れて、建物に寄ることはなかったものですから、「どんな具合になっておろうか、実見を」とこのほどは立ち寄った次第でありまして。

 

 

何せ天然自然のものですから、何か具合で様相が変わってしまうこともありましょうけれど、諏訪湖観光のひとつの目玉にもなっていた間欠泉、それが今では空高く噴き出すことはないのですよと知れ渡れば、来場者も激減でしょうなあ。確かに夏の旅行シーズン前の平日ではあるも、およそ立ち寄る人もなく…というふうでありましたですよ。

 

 

で、肝心の間欠泉はといえば、建物の裏手、諏訪湖を見晴らす位置にあるのですな。今でも天然温泉が噴出しているというだけでもありがたいことでしょうけれど、以前の50m噴き上げに合わせて周囲に近づけないようにしてあるようすが、現在の噴出量をなおのこと寂しく感じさせてもいるような…。

 

 

ということで目玉を失った諏訪湖間欠泉センター、施設として何とか生き残りを図るすべとして考えられたのが(?)2階フロアの大部分を占める「諏訪のロケ地レビュー展」でもあろうかと。

 

 

諏訪湖ばかりでなくして、周辺にある霧ヶ峰などの大自然を背景に映画やドラマの撮影が多々行われているというのですな。直近では映画『怪物』で使われたことが大きく紹介されておりましたですよ(見てないですが)。ここに立ち寄ったならば、「諏訪エリアのあちこちに行ってみたくなるでしょ!」と誘いかける思惑なのでしょうなあ。

 

それにしても、自然光頼みと言えば聞こえはいいですが、この薄暗い展示スペースはどうしたものか…。客の入り具合のせいとはいえ、迎えられた側の印象としては「貧すれば鈍する」のであるかと思ってしまったりも。

 

 

もひとつ上の最上階、3階には花火館という位置づけ。今年2025年で77回目を迎えるという歴史ある「諏訪湖の花火」は地域にとって相当な観光資源となっていましょうから、花火にまつわる展示スペースがあること自体は至極当然とも。ですが、ご覧のように「単なる休憩所?」と化しているようすには2階と同様の印象が湧き起こる。せめて、花火大会のビデオ映像でも上映してくれておればと、思うところですが…。

 

いわゆる名所とされるところには、日本三大がっかりは言うに及ばず「これなの?」的なものがあったりするわけですが、どうやら諏訪湖間欠泉センターもそちらの路線をまっしぐらといったふう。天然自然のいたずらでもって、再び間欠泉が空高く噴き上がるようなことがあれば別でしょうけれどねえ…。