大阪・枚方市にあって、ひいこらしながら高台の御茶屋御殿跡展望広場に登り、ほど近くを流れる淀川を眺めてきたわけですが、こうなりますとやはり淀川べりに行ってみようということになりますな。
広い河川敷は淀川河川公園(枚方地区)として整備されておるようでして、流域全体に手入れが行き届いているかは分かりませんが、少なくともここらへんを見る限りでは東京の多摩川よりもいい感じとはいえましょうか。で、川べりにやってきましたのは、ただただ淀川を眺めるということではなくして、傍らに国土交通省淀川河川事務所併設の「淀川資料館」なる施設を訪ねるためでありました。
土手上からアプローチしたですが、このうらぶれ感はどうやら裏口であるようす。建物の向こう側、車道に面した方が本当の入り口のようで。回り込んでいきますと、こちらがエントランス。やっぱりふらぶれてるか…。
基本的には無人対応の施設のようで、どうぞご自由に展示を見て回ってくださいという感じ。ただ、訪ねたときは河川事務所の方(ということは国土交通省の国家公務員?)がおひとり、お仕事中でしたですが…。ちなみに「お仕事」というのは水槽の魚たちに餌をやることでして、普段は河川事務所で淀川の管理(の何かしら)に当たっているのでしょうけれど、餌やりといった地道な(地味な)仕事は新人に回ってくるのかな…と思ったりするも、ようすを窺っておりますと、魚好きというか生物好きな方が「いきものがかり」に立候補したのかもしれんなあとも。
ともあれ、淀川流域にはたくさんの水生生物が住まっておるようで、魚も底生生物(貝類とか)も種類豊富に確認されておるようですな。
で、そんな水生生物たちの一部を水槽で飼育し、展示している。さながらミニミニ水族館でもあるわけで。ドジョウやナマズといったお馴染みの名前の魚でも、昨今は実物を目にする機会が少なくなってきておりましょうからね。ただ、「カマツカ」という魚は聞き覚えがありませなんだ。
「川底にすんでいて、エサを砂とっしょにすいこみ、エラあなから砂だけ出します」という特徴のあるカマツカ、wikipediaには「美味な白身の食用魚としても知られ…」とあるも、およそ名前に聞き覚えが無いのは、どうやらこの魚、東日本には棲まっておらないからですかね。日本の生態系も多様なのですなあ。
ちなみに、こちらは標本ですけれど「ビワコオオナマズ」と言いまして、「びわ湖とびわ湖から流れだす川だけにすむ魚で、ふつうのナマズよりも大きく120cm以上に成長します」と。大雨の増水の後に枚方市で三つあったのであるとか。
と、館内で餌やりの場面に出くわしたが故にミニミニ水族館の話から始めてしまいましたですが、「自然・歴史・文化から河川改修事業まで、本当の淀川がここにあります」(淀川河川事務所HP・資料館紹介ページ)という展示の詳細、次からは歴史や文化などを中心に振り返っていこうと思っておりますよ。