ということで、焼津にあります静岡県水産技術研究所(水技研)に付属する展示室「うみしる」を覗きながら、水技研の自慢話(?)ばかりでは片手落ちになりますので、もそっと展示内容のお話を。「うみしる」にはちょっとした水族館のようでもあり、また水産加工業の紹介などもありますのでね。

 

 

でもってそのミニ水族館ですけれど、「しずおかの海にはいろんな生きものがすんでいる」といくつか水槽が並んでいるのですけれど、やっぱりこれでしょうなあ。駿河湾の水深は他と比べて深い、深い。深海生物を紹介する水槽でありますよ。

 

 

ヤドカリイソギンチャクとかオオグソクムシとかが入っておりますが、一押し紹介されているのはアカザエビ。深海生物はともすると「うむむ」な姿をしているものもある中で、なかなかに見目麗しき存在ですな。

 

「深海にすむエビで…」という解説はいいとして、その後に続くのが「高い値段で取り引きされています」とあるのは、やはり並みの水族館では見られない紹介文でしょうなあ。なにせ、水産業・水産加工業に関わる施設ですものね。

 

 

深海生物以外の水槽でも、ドリル状になっているネコザメの卵(岩の隙間に入って潮に流されないためにこんなかたちらしい)とか、タチウオは「太刀魚」だとばかり思っていたら「立ち魚」でもあったとか、いろいろ興味は尽きないところですが、水技研らしい展示の方としてまずはこのような。題して「おさかなとれるかな」コーナーです。

 

 

代表的な漁の方法を紹介しておりまして、代表的な「延縄」と「一本釣り」は先に焼津漁業資料館で見ましたのでそれ以外にも、いろいろあるようですなあ。「まき網」、「定置網」、「棒受網」、「船びき網」とさまざま、漁師の方々が昔から知恵を絞ってきた結果なのですよねえ。

 

 

こんなふうな漁法でもって獲った魚はもちろん生で活きのいいところをいただくのはもちろんとして、干物、練り物、缶詰などなど、いろいろな加工品にも使われるわけですな。と、話が長くなってばかりで恐縮ですけれど、水産加工のお話は次回にまとめてということで。