山梨・小淵沢のアパートから帰ってまいりました。出かける前の東京も思いのほか冷え込んでいましたけれど、やはり標高が高くなりますと冷え方も一入ですが、そもそもアパートが寒冷地仕様なのか、室内にいる分にはさほどでもなく過ごすことができましたですよ。
で、滞在中にまた清里へ出かけてきたのですね。折しも夏の喧騒(といっても、かつての賑わいは無い…とは何度も書いていますが)は過ぎ去り、紅葉シーズンまでの端境期とすっかりオフシーズンなだけに静かなものでしたなあ。ですが、多少なりともJR小海線の清里駅で下車した方々の、ある人たちは清泉寮の方へと向かい、ある人たちは萌木の村へと下っていく、そんないずれにも背を向けて?目指したのは別のところでありました。
清里の近くを流れる大門川(やがては富士川に合流して駿河湾へ注ぐ)に三つの滝がありまして(総称して「大門川三滝」と)、この夏にそのうちの「宮詞の滝」を訪ねましたので、今回は「千ヶ滝」に赴いた次第なのでして。まあ、空気がすっかりひんやりしてきた季節柄、滝めぐりでもあるまいに…とは思いますけどね(笑)。
ともあれ、清里駅から途中までルートは宮詞の滝へ向かうのとまったく同じ。川に行き当たったところで左へ行くか、右へ入るかの違いだけなのですな。奥の橋のところを左に入っていけば宮詞の滝へと至ります。取り敢えず、ここは右へ。
右へと下る道の先には「ヴィラ千ヶ滝」という宿泊施設がありまして、施設の玄関先を素通りするように進みますとまた看板が現れます。神社などで「車止」というのはよく見かけますが、ここでは「自転車・バイク止」の表示が。何も無いと自転車やバイクで入っていってしまう人がいるのでしょうなあ。それくらいしばらくは平坦な道が続きますし。
宮詞の滝へ向かうときには「クサリ場あり」といった案内が些か身構えさせるところでしたけれど、こちらは至って平坦で楽勝!と思っていたところへ、突如として道は急降下となったのでありました。
ただ、この急降下があらばこそ滝が流れ落ちた川のすぐ近くにまで行けるわけで、宮詞の滝が観爆台のようなところから眺めるのとはひと味違うお楽しみとなるのでありますよ。でもって、いざ、千ヶ滝!です。
これ、結構遠めに見えていると思いますが、離れているようでも結構水しぶきが来てましたですよ。水量が多くて、流れ下る川に落ちればあっという間にもっていかれそうな感じかと。
ところでこの場所、それほどに深山幽谷ではないものの、どうやら山伏の道場だったようですなあ。近くの大岩には「修験道本山 北陸別格本山 甲府祈力道場 千ヶ滝山荘」と刻まれていて…。よもや、この轟々たる流れの中、滝行でもやっていたのでしょうかね。
まあ、そんな荒行の想像をよそに、思った以上に豪快な千ヶ滝を眺めつつ、携帯コンロで「日清ソース焼きそば」を調理して食することに。食後にはUCCのカップコーヒーと、山梨らしくシャインマスカット味のひと口パイ(小淵沢駅で買っていきました)をデザートに。
こういってはなんですが、宮詞の滝と千ヶ滝とで豪快度にかほどの差があるのならば、最初から千ヶ滝にくれば良かったなあと思ったり。と、「大門川三滝」の残る一つは「大滝」と言われていますので、もしかするとさらなる豪快さが期待ですのかも。ただ、シーズン的に出かけるには、早くても来年の新緑の頃がよろしいでしょうかねえ。