読響の演奏会を聴いてきました…が、いやはや6月だというのに暑い日々になってますですねえ。東京芸術劇場のホールでは冷房がんがんに効かせていて、途中で一枚羽織りだす姿があちらこちらで見受けられました。まあ、ワーグナーの『さまよえるオランダ人』序曲、ベートーヴェンの交響曲第7番と、熱量の上がるプログラムでもあったからですかね(?)。ともあれ、今回の注目はこの2曲ではなくして、間に挟まったモーツァルトのファゴット協奏曲ということで。
だいたいファゴット協奏曲は他の管楽器系の協奏曲に比べて演奏機会が少ないですが、ひとえにファゴットのソリストというのが少ないのであるか?とも思ったり。そうであれば、オケの首席に任せてみてもよいのではと思うことしばしながら、やはり外からソリスト然とした奏者を連れてきた方が話題性があるということになりましょうか。
今回は「ファゴット界に革新をもたらすフランスの名手」という触れ込み(プログラムノートにそうありました)で、ロラ・でクールというソリストを呼んできておりましたが、フランスだけにバソンではなくして?とも。ファゴットとバソンは楽器そのものも少々見た目に異なった点がありますので、フライヤーに写っている楽器の吹き口が描くカーブを見る限り、やっぱりバソンなのではと思ったりしたものです。音色にも違いがあるようなのですけれど、やおら音を聴いて「これは!」というほどにその違いが素人には分からないのですけれどね。
ともあれ、ファゴット(あるいはバソン)の持つ個性といいますか、いささかすっとぼけた感じでもあるのはその楽器を選ぶ人の個性と近いものがあるのか、今回のソリストの印象もそんな感じ。例えていえば、映画『レイダース/失われたアーク』でマリオンを演じるカレン・アレン、というかカレン・アレンが演じたマリオンを(遠目で見た印象でも思い出したのですが、あくまで遠目です)彷彿と…とはあまりに突飛な類推ですかね(笑)。アンコールで演奏した曲(終了後のロビーに曲目が出ておりませんでした)など、いかにもな選択であったかも。要するにすっとぼけた曲で…とまあ、演奏会の話だか何だかわからなくなってきましたですねえ(笑)。
というところで全く脈絡はありませんけれど、ちと函館に行ってまいります。今年の正月に再放送された『新選組!! 土方歳三 最期の一日』を見たあたりと語らって、「そうだ!五稜郭へ行こう!」という話に。頃合いを見計らっているうちに、すでに半年近くが経ってしまいましたが、梅雨逃れにはいい時季であろうかと思うも、実際にはそれ以上に暑さ逃れというべき気候になってますけれどね。ともあれ、しばし無沙汰を申し上げまして、この次にお目にかかりますのは(おそらく)7月に入っていようかと。ではでは皆さま、それまでどうぞご健勝で。