あれこれ見て回ってはいても、本当のところは出張で出かけた新潟。

これまでであれば、夜は仕事の仲間と宴会に繰り出して…となっていたところながら、

このたびに関しては職場の指令として「孤食のススメ」が出されていたのですなあ。

 

まあ、そういうことならばとこの際はリスク完全回避とばかりに?

駅弁を調達してホテルで食するという作戦に出たのでありましたよ。

 

何度も来ている新潟ですので駅弁も幾種類か食しており、今度は何にしようと。

新潟の駅弁といって、これまでは新潟駅の駅弁にこだわったりもしたですが、

そうも言っておられず、こちらをチョイス。「SLばんえつ物語弁当」です。

 

 

そもそも磐越西線のSLは新潟県の新津と福島県の会津若松を結んでいて新潟駅の駅弁ではない…と思い、

またいかにもSLや鉄道好きに勢いで買わせてしまう戦術感にやや臆するところはあったものの、

まあ、これも一興と割り切って手を伸ばした次第ですが、良い方向に大きく予想を裏切るものなのでありました。

 

 

ふたを開けるとこのような内容でして、

ホテルの暗めの室内ではいささかもおいしそうに見えないものの、これがどうしてどうして。

新潟産コシヒカリの醤油ご飯の上に鮭、ニシン、ホタテ、イクラという海産物その他、おかずも豊富ですな。

 

予て駅弁は冷めても美味しくなければと思っておりまして、

そもそも新潟まで来て新鮮な海産物も多々あろう中で作り置きのことを云々するのもおかしな話ですが、

それはともかくこの駅弁は思惑にピタリ、冷めてもうまいのは実にありがたいことでして。

これで1000円は、昨今の駅弁事情からするとコストパフォーマンスも上々という気がしますですよ。

 

そんなおいしい経験をしたものですから、どうせなら翌日に別の駅弁を食してみるか…とつい欲を出しましたが、

ひとつ食しておいしいと思ったみかんの、二つ目に手を出すと最初ほどのおいしさが無いのはどうしてでしょう?

(この部分、「みかん」はそれぞれに好きな言葉に置き換えてくださいまし)

 

ついついお次の駅弁は一気に食してしまったものですから、

写真は帯封しかありませんけれど、「にいがた彩り弁当」というひと品で。

 

 

2020年秋に「GOTOキャンペーン」に合わせて登場した新作弁当ということですが、

それ自体「どうよ…」になってしまっておりますが…。

 

枝豆ごはんがポイントのような気がしますけれど、新潟県民は枝豆好きなのだとか。

されどおかずが多彩であるのはともかく、ごはんが少なめなのがいささか寂しい。

(この駅弁を紹介する某サイトによりますと、おかずが多く、ごはんが少ないのはトレンドなのだそうで。

つくづくトレンドと異なる指向性であるなと、我ながら(笑)。

 

と、一気に食しておいて言うことではないかもですが、力のこもった?新作も

結局のところは「SLばんえつ物語弁当」には敵うところなく。

ま、先ほどみかんの例え(適切な例えであったかは個人差がありましょう)でも申しましたとおり、

柳の下に二匹目のどじょうはいなかった…ということに。

 

その代わりと言ってはなんですが、「お!これ、うまい!」と思ったのはこちらのおせんべい。

(こちらもすっかり食べてしまって袋だけ。もっとも量がありますので食べきったのは帰宅後ですが)

「亀田の懐かしカレーせん」、うまさホームラン級と袋に書いてあることに偽りは無しです。

 

 

もっとも良いことの表現にホームランを使うあたり、それ自体が懐かしくもありますね。

「やったね、パパ!明日はホームランだ!」なんつうことを言う吉野家のCMもありましたなあ。

 

それにしても、新潟のうまいものと言って結局はせんべいの話になるとは…ですが、

そも始まりが「ばかうけ」で、おしまいが「カレーせん」、

これはこれで首尾一貫ではないかと思う新潟のあれこれなのでありました。