とりあえずは新潟市内にほとんど雪は無いようすで…とは言いましたですが、
先にお目にかけました内陸部とはどれほど違うかがよくわかる場所へと、とりあえず。
JR新潟駅からバスで10分ほど、信濃川沿いに朱鷺メッセという複合施設がありまして、
そこに本州の日本海側では最も高いと言われる万代島ビルが建っておるのですな。
でもって、このビルの最上階、31階が展望室として無料公開されている…ということに、
行ってから「そうだった…」と思い出し、専用エレベータで昇ってみることにしたのでありますよ。
(主目的は5階にある美術館でしたが)
31階にたどり着いて出迎えるのはこんな看板でして、曰く「Befcoばかうけ展望室」と。
「ばかうけ」というのは(ご存知の方も多いのではと推測しますが)米菓の商品名です。
作っているのは栗山米菓、これもまた米どころ新潟のおせんべ屋さんによる商品だったのですなあ。
ちなみに「Befco」というのは栗山米菓のコーポーレートブランドであるということで、
意味は「Beika Frontier Company」の略であるとか(Wikipediaによる)。いろいろ考えるものですねえ。
とまれ、ネーミングライツの獲得によって「Befcoばかうけ展望室」となった高みから日本海側を眺めてみますと、
このような。どうでしょう、内陸部と違って見事に雪が無いですなあ。
新潟市内にはもひとつ、新潟日報メディアシップに展望室がありまして、
以前訪ねたことがあるものの、どんよりと雪雲に覆われたときでしたので、展望はいささかも開けず。
それに比べると、この日は(というよりこの時は)好天。まずまずの視界でしょうか。
本当にコンディションが良いときには佐渡が望めるそうなのですが、どうやらそこまでではなかったですが、
市内を見渡すには十分でありましたですよ。
日本一の長さを誇る信濃川の河口はこんな感じ。
いわば日本一の大河なわけですが、雰囲気はライン川中流域でもあるような…。
これまたちなみに右手に入江状の船溜まりがあって中洲状になった真ん中の陸地の突先、
ここが佐渡汽船の桟橋があるところだそうでありますよ。
ところで、駅前から新潟交通バスに乗る時に、バス乗車用の専用ICカード(スイカとかパスモの類ですな)が
「りゅーと」という名称であることに気付いたのですな。「はて?」と。
新潟市のコンサートホールでもある市民芸術文化会館が「りゅーとぴあ」とは、予て聞き及ぶところでしたが、
このネーミングの由来は?などと思いつつ、そのままになっておりましたよ。
そして、乗り込んだバスが目的地、朱鷺メッセに到着するひとつ前の停留所に
「柳都大橋」というのがあって、「りゅーと」というのはこういう漢字であったのかと知ることに。
パリは花の都、ロンドンは霧の都、仙台は杜の都、で新潟は柳の都であったのですなあ。
由来として、Wikipediaにはこのようにありましたですよ。
1950年代まで、信濃川左岸の新潟島中心部には堀が張り巡らされ、それに沿って柳が植えられていた。
つまり、今ではすっかりなくなってしまった掘割沿いの柳、その在りし日を偲びつつ
新潟のイメージとして柳の都と称しておるのでしょうなあ。
いちばん上の写真で川向こうになるのが「信濃川左岸の新潟島中心部」ですけれど、
これを地図で見ますと信濃川の河口手前で海につなぐバイパス(関屋分水)が作られた結果、
島のようなことになってしまったという。この島の形が何やら「ばかうけ」の形にも少々似ているような。
もしかして、「ばかうけ」のように見えなくもない新潟島を望む場所、だから「ばかうけ展望室」である…
てなことはないでしょう(笑)。