ネーデルラント絵画やらクラーナハやらと、ライプツィヒ造形美術館を巡って古い時代の作品が続きましたが、

館内を歩き回るときには展示室をつなぐ吹き抜けのスペースや階段を通り抜けるわけでして、

そうしたところどころにもさまざまなオブジェやインスタレーションを見かけるのですなあ。

 

 

これらは往々にして大がかりな作品だったりするものですから、展示室に入りきらないてなこともありましょうけれど、

そんな作品たちにも目を向けてみることにしようかと。

 

 

 

こうした作品はともするとタイトルが「nontitle」であったり、はたまた題名そのものに頭を捻ってしまうところもあったりしますので、

ただただ虚心のままに見つめることもよかろうと思いますから、ここは淡々と「すげえなあ…」ということで(笑)。

 

 

 

ただコンテンポラリーアートの中には、結構ディストピア感の漂う作品がありますなあ。

この美術館内を歩き回っていたのは昨2019年の夏ですので、新型コロナウイルスの「ウ」の字も意識しておりませんでしたが、

今の閉塞感の中でディストピア系(と思われる)作品を思い返してみますと、そのときとはまったく別の思いが湧く…

そんなこともあろうかと思うところです。

 

 

一方で、遊び心のあるインスタレーション作品もまま見受けられますですね。

一見したところでは布状のものが頭上を覆い隠していますから、先程と同じく閉塞をイメージするにもなりますが、

ところどころに穴が開けられているところがポイントでありましょうか。

 

 

しかも穴の開いているところには脚立が据えられていますから、

脚立を上るという自助努力(?)があれば、頭上の覆いから上、広々とした世界を望むことができるのですなあ。

 

もっともここでは屋内展示ですので、見えるのは美術館の天井、壁面だけではありますが、

それでも自分が何かをすることで(場合によってはしないことでも)開ける世界があるといいますか、

見る側の勝手な想像ではあって作者の意図は全く別かもながら、そんな受け止め方、想像ができるところにも

コンテンポラリーアートの面白さがあるということではなかろうかと。

 

 

というところで、また別の展示室へ。次はフランス絵画の部屋ということで。