常滑駅前 から「やきもの散歩道」の案内に従ってしばし進みますと、
高台を支える大きな擁壁が見えてくるのですね。



この擁壁に支えられた隆起がまるまる粘土質ではないかもしれませんが、
この盛り上がった一帯に工房やらや販売店やらが集中して、
やきものの町・常滑を形作っているようです。


擁壁面にも窯業最盛期と思しき当時の常滑の町のようすが

もちろん常滑焼のモザイクタイルでしょうか、描き出されておりましたですよ。


で、とりあえずは目の前のだらだら坂を登っていくわけですけれど、
ここが「とこなめ招き猫通り」であるということで。



どうやら「招き猫」の置物が常滑発祥ということではないものの、
現在では招き猫生産量で日本一なのが常滑だそうで。
シェア8割にも及ぶということなのでありますよ。


ちなみに長崎への往路、JALの機内誌では奇しくも常滑の紹介がされておりまして、
招き猫に関するこんな話が載っていたのですなあ。

焼き物としての招き猫の発祥は江戸時代後期とされる。右手(正確には右の前脚)を挙げていれば金運を招き、左手ならば人を招く縁起物として人気を博してきた。

およそ意識したことはありませなんだものの、右手左手でかような違いがあったとは。
ところで、ここ常滑の招き猫通りにはかの擁壁のところどころに(上の写真でも見えてますが)

特殊デザインの招き猫が39体も設置されているという。


全てではありませんですが、以下にずらりと並べてみますので、
いずれがどんな福を招くものとして作られているか、
それぞれに想像してみるというのも一興ではありませんでしょうか。











いかがでしょう、猫好きの方にはお楽しみいただけましたでしょうか?(笑)


とまあ、かように多種多様な招き猫が並んでおったわけですが、
これをじっくり見て歩いていたのでは見過ごしてしまうかも…というものがあり、
道の反対側に渡ってみると、発見できるのですなあ。



擁壁の上、跨道橋の右手に白いものが見えましょう。
はっきり拝むために跨道橋に上ってみますと、おお、見えてきました。



大きさから言っても、常滑の招き猫の大親分とお見受けするわけですが、
あいにくと体の部分が無いこの猫、常滑の見守り猫「とこにゃん」とか。


常滑の見守り猫・とこにゃん

とこにゃんは町を見守り、とこにゃんはリアルな大きさの猫に見守られている。
これほどの招き猫尽くしとあらば、常滑の町の招運来福、疑う余地も無い?ですかね。