…ということで、香川県の琴平町にやってまいりました。
やおらJR土讃線琴平駅の駅舎を大写しにしておりますけれど、
本当のところは列車ではなく車でたどりついたわけでして。
金刀比羅宮を訪ねるとすればむしろ駅にいてはいささか遠いところながら、
これには少々の事情が。そういえばGW(訪ねたのは5月3日)だったですなあ。
四国を巡って、鳴門のあたりとかずら橋ではいかにもGWという人出に遭遇するも
それ以外の場所ではそうと意識することもなく、従ってGW=混雑という状況を
すっかり失念したおりましたところ、琴平に着いて駐車場探しにエラく苦労することに。
同じように駐車場を求める車が町中を徘徊しており、その中の一台と化しておりましたが、
折よく琴平駅脇の駐車場から一台出ていくところに遭遇、落ち着いたという次第です。
かかる経緯で琴平駅から歩き出すことになりましたけれど、
歴史ある神社の玄関口たる歴史ある駅舎はなかなかに乙な建物ではありませんか。
現在の駅舎は1922年(大正11年)に建てられた姿かたちを再現したものとか。
2017年に改修が終了したということですから、道理できれいなものであるなと。
明治22年の開業当初、駅は違う場所だったということですが、そもそも四国では
同年に讃岐鉄道会社がここ琴平と丸亀の間で営業運転を開始したのが始まりとか。
現在の駅前広場には「四国鉄道発祥之地」としてC58蒸気機関車の動輪が
モニュメントになって置かれてありましたですよ。
一方、JR琴平駅前からまっすぐに伸びる道を少々進みますと、
高松琴平電気鉄道(いわゆる「ことでん」)の琴平駅に出くわします。
JRの駅よりは少しばかり金刀比羅宮に近いですが、かつて琴平駅には
現在も残るJR(国鉄)、琴電のほかに琴平参宮電鉄、琴平急行電鉄の駅を合わせて
4つの琴平駅が観光客の争奪戦を展開していたもよう。
それだけこんぴら詣でで賑わったのでありましょう。今は乗降客も少なく静かなものですが、
そうするとGWの賑わいはもっぱら自家用車、団体ツアーのバスなどがもたらしているのでしょうか。
ところでちなみにですが、ことでん琴平駅の右手ににょきっと見える高い建物が気になりますね。
安政七年(1860年)に造られた、日本一の高さを誇る燈籠だそうで。約27mの高さだそうです。
解説に曰く「瀬戸内海を航海する船の指標として建てられたもので」
「塔から放つ灯は、丸亀沖の船に届くように設計されたといわれてい」るそうな。
海上の交通安全で信仰されている金刀比羅宮のお膝元なればこその建物かもしれません。
とまあ、金刀比羅宮は目前というところまで来ておりますが、
折しもちょうどおひるどき…となれば、場所が場所だけに何を食すか想像がつこうというもの。
たまたま歩いて行く前方に行列が見え、
通りかかるとすっとその行列が店にすいこまれたタイミングでしたので、ここへ入ろうと。
「将八うどん」というお店でありましたよ。
おむすびも付いて、おでんひと串も付いて、ランチとしては十分。
かつて話に聞いたところでは「徳島の人もうどんは香川に食べに行く」てなくらいで、
さすがにうどん県の面目躍如たるところがありますね。
コシがあって「食べる」満足感を満たしてくれます。
やっぱり、伊勢うどん よりはこちらの方が(笑)。
とりあえずおなかを満たして金刀比羅宮へ…というよりも、
実際には金刀比羅宮の方へと言った方が正確になりますなあ。
その訳は次のお話ということで。